5月31日は、世界禁煙デーです。世界禁煙デーは世界保健機関(WHO)によって定められており、各国で禁煙に関するイベントが行われます。禁煙をすると、身体には良い影響がたくさんあります(詳しくは「禁煙外来とは!?禁煙する3つのメリットと効果は」の記事をご覧ください)が、実際に禁煙を始めてみると「離脱症状」と呼ばれる症状に苦しむことがあります。どんな症状が出るのか、どうすれば乗り越えられるのかを知って、禁煙への一歩を踏み出すきっかけにしていただければと思います。
離脱症状はなぜ起こる?
長い間タバコを吸っていると、心身ともにニコチン依存症になっている場合が大半です。脳には、ニコチンが結合することで快感が生じる受容体があります。そのため、タバコを吸うと一時的に気分がよくなりますが、ニコチンが切れると再びタバコを吸いたくなります。禁煙などによってニコチンが体内に入ってこなくなると、イライラするなどの症状が起こるのです。
離脱症状は、禁煙し始めたばかりの頃に強く表れますが、次第におさまっていきます。とはいえこのような症状が出ると「またタバコを吸おう」と思ってしまいがちです。そのため、どんな症状が出るおそれがあるのか、どのように対処すれば良いかを知っておくことが必要です。
よくある離脱症状4つとその対処法

1.タバコが吸いたくてたまらない
まず多くの人が持つのが、「タバコが吸いたくてたまらない」という感情です。この気持ちに負けて禁煙に失敗してしまう人も少なくありません。
対処法としては、
- 氷を口にする
- 冷たい水や熱いお茶を飲む
- 歯を磨く
- うがいをする
などが挙げられます。
どうしてもタバコが吸いたい!という気持ちは、一日中続くものではありません。長くても3~5分で収まることが大半です。そうなった時にできる気分転換を事前に考えておくと良いでしょう。
2.イライラして落ち着かない
ニコチンによって感じていた快感がなくなるので、禁煙するとイライラしたり落ち着かなくなることがあります。以下のような気分転換をしてみましょう。
- 軽い運動を行う
- 深呼吸する
- 散歩をしてみる
- リラックスできる方法を探す(音楽を聴くなど)
タバコ以外の方法でリラックスできるようになれれば、禁煙の成功に一歩近づいたといえます。
3.頭が痛い
ずっとタバコを吸っていると、喫煙が生活リズムの一部になってしまっています。そのため、はじめは禁煙がストレスとなってしまい頭痛が起こることがあります。
痛みがつらい場合はストレッチを行い、肩や首の筋肉をほぐすと良いでしょう。また、足を高くしてあおむけに寝るのも有効です。
4.強い眠気を感じる・だるい

ニコチンには、覚醒作用があります。そのため、タバコを吸うのをやめてニコチンが体内に入らなくなると、強烈な眠気を感じる場合があります。
禁煙によって睡眠の質が上がるということでもありますので、禁煙を期に生活習慣を見直すのも良いかもしれませんね。
どうしても眠気がおさまらない場合、軽いストレッチを行うと良いでしょう。
最後に
様々な離脱症状で、禁煙を諦めようと思ってしまうこともあると思います。ですが、離脱症状はそう長くは続きません。禁煙することで、健康には良い影響がたくさんあります。一時的な離脱症状にめげず、健康を手に入れるために頑張ってください。