「なかなか眠れない」も睡眠障害の一つで、入眠障害といいます。
寝つきが悪く、布団に入ってから眠るまでに時間がかかる…そんな症状で悩む方は多いと言われていますが、何が原因なのでしょうか?

この記事では、入眠障害の原因について詳しくみていきます。

目次

1.ストレスがある

「不安なことがあるとき」や、「翌日にイベントがあり緊張しているとき」、「心配ごとがあるとき」、「昼間にあった嫌なことを思い出したとき」等、ストレスで脳が興奮した状態となり、眠れなくなってしまうことがあります

なかなか眠ることができないと「今日こそは眠ろう」「また今日もなかなか眠ることができなかったらどうしよう」と不安が募り、悪循環になってしまうケースもあります。

2.眠る時の環境

眠る前に明るい部屋で過ごすと目が覚めて入眠が妨げられます。温度湿度が低すぎても高すぎても身体の内部の温度が下がらず、眠りにくくなります。

周りの騒音、枕や布団などの寝具が身体に合っていない状態でも眠りにつきにくくなります。

3.入眠前の過ごし方

眠る前の3~4時間以内にカフェインが含まれた飲み物を摂取したり、眠る前にたばこを吸ったりすると、覚醒作用によって入眠が妨げられます。

また、寝る直前に42℃以上の高温のお湯につかる激しい運動をする夜食の摂取パソコンやスマートフォンなどの操作も寝つきが悪くなりますので避けましょう。

4.体内時計のリズムの乱れ

夜更かし交代勤務などでの昼夜逆転の生活をしていたり、朝ごはんを食べない昼間に眠りすぎていたりすると、体内時計のリズムに乱れが生じ、入眠しにくくなります。

高齢者では加齢によってそもそもの睡眠時間が短くなっており、この場合には無理に長時間寝ようと思わなくても大丈夫です。むしろ、ずっと寝床にいることで全体の睡眠の満足度が下がることもあります。
ただ、日中の活動性の低下や病気、ストレス、服薬している薬の副作用などのさまざまな要因がいくつも重なり、寝つきが悪い症状が出やすくなっていることも事実です。

5.病気による症状

頚椎症や腰痛、糖尿病、関節リウマチなどの疾患によってみられる身体の痛みや、アレルギー疾患などによるかゆみ、高血圧や心臓病による息苦しさ、呼吸器疾患による発作などの症状があると、寝つきにくくなります。

眠る時間になると足にムズムズとした異常な感覚が生じて、動かさずにはいられなくなるレストレッグス症候群(むずむず脚症候群)という病気もあります。

また、うつ病などのこころの病気がある場合に、寝つきにくい、朝早く目が覚める、熟睡した気がしないなどの症状がみられることがあります。

まとめ

入眠障害では寝つきが悪い、なかなか眠ることができないなどの症状が見られます。身体的や精神的な病気の症状によって入眠が妨げられている場合もありますが、不規則な生活リズムや眠るときの環境、日常生活でのストレス、眠る前のカフェイン摂取などの生理的・環境的な要因寝つきを悪くしていることも多いのです。不眠が治らない場合には不眠症の専門医に相談することも大切です。