ダイエットの基本は食事と運動と言われます。
食事内容にも気をつけている、運動も積極的に行っている、だけど、せっかくなら運動するのに効果的なタイミングにやりたい、そんな風に考える人も少なくないでしょう。

今日は、食事と運動のタイミングについて解説します。

目次

食事の前と後、運動するならどっち?

ダイエットをしていたり、筋力アップをしたいから、運動も一生懸命やっているという人も少なくないでしょう。

せっかく辛い運動をするのであれば、ちょっとでも効果的なタイミングにやりたい、そう思うのも不思議ではありません。

運動は、食事に影響を与えないタイミングがもっとも効果的。そのため、運動のベスト・タイミングはいつかと問われれば「食間」すなわち、食事と食事の間の時間(食後1~3時間程度)となります。

このタイミングであれば、もっとも消化吸収に影響を与えにくく、動力源として「体に蓄積されたエネルギー源」である脂肪を使いやすいタイミングだといえます。

脂肪を使いやすいタイミングという意味ならば、食前のほうが良いのでは?と思われる人もいるかもしれませんが、食前は胃酸などの消化液を準備していますので、食前に運動をすると食後と同様、体に負担がかかりやすくなります

食後に運動、消化に影響は?

デスクワークの人などは「昼休みに食事を摂った後のタイミングしか運動ができない」という人もいると思います。
食後に運動するのは良くないのか? 食後に運動をして消化に影響しないのか? ということが気になる人もいるようです。

昔からよく「食後は横になって静かに」と言われるように、食事を食べた直後の運動は消化に悪く、体に悪影響を与えます

しかし食事の直後の運動は避けるとしても、軽い運動は精神にもよい影響を与えますし、体を動かすことは胃腸の働きを良くする働きもあります。体調を鑑みながら、お腹がこなれてきたなと感じたら、昼休みなどに軽い運動をするのはとても理にかなっています

食事のタイミングよりももっと影響があること

運動のタイミング

運動のタイミングには食事以上に大きく影響することがあります。それは、朝運動するのか、夜運動するのかということです。

マウスでの実験ですが、運動を完全に禁止した群、活動のはじめに運動した群(朝4時間は運動できるがそれ以外の時間は運動を禁止した群)、活動の終わりに運動した群(夜4時間は運動できるがそれ以外の時間は運動を禁止した群)、自由に運動した群の4群に分けて、それぞれに高脂肪食を好きなだけ食べさせて4週間飼育したところ、運動を完全に禁止した群がもっとも太り、次に自由に運動した群と朝運動した群は似たような傾向を示し、夜運動した群は体重が増えなかったとの結果もあります(マウスは夜行性ですので、活動開始は夜になりますが、上記の「朝」「夜」は人間の活動のタイミングに置き換えて読んでください)。

これには2つの理由が考えられます。

  1. エサは自由に食べることができたため、朝運動したマウスは夜に食事をたっぷり摂ったから夜運動したマウスよりも太った(寝る前に食べすぎた?)
  2. 夜運動したマウスのほうが脂肪の燃焼がよかった

燃焼効率を意図的に変化させることはできませんが、「活動の終わりである夜に運動することで食事にかける時間を減らす」というのは、実際の生活に落とし込んで活用することもできるため、考慮してみても、おもしろいと思います。

しかし、実際には「朝なら運動できる」などライフスタイルによって運動しやすいタイミングがあると思います。運動をすれば何がしかの効果はあります。「○時になったら運動しなきゃ!」がストレスになるのがもっともよくないので、無理のない時間帯で、体に負担をかけすぎないように運動するのが、精神的にもストレスなく続けられると思います。