ニキビは子どもから大人まで多くの人がかかったことのある病気です。昔は症状が軽い時にはスキンケアで対応して、それでも治らなければ病院へ行くというのが一般的でしたが、最近では初期の頃から医療機関で治療できるようになっています。

そこで今回は、ニキビの治療で皮膚科へ行った際に処方されることがある薬について成分ごとに解説していきます。

目次

抗菌薬(商品名:ダラシンTゲル、アクアチムクリーム)

最もオーソドックスなニキビの治療法です。赤いできものや膿を含んだできものが沢山あるなど炎症を起こしている場合に使用します。ただし、抗菌薬にはニキビを直接治療する効果はありません。

抗菌薬には外服薬だけでなく内服薬もあり、他の薬と併用されることも多いです。

アダパレン(商品名:ディフェリンゲル)

クリーム

毛穴に皮脂や角質が詰まって大きく膨らんだ状態を改善・防止する塗り薬です。

アダパレンは妊娠中の方には使用できません。また、乾燥、赤み、ヒリヒリ感、かゆみといった副作用がみられます。

その症状の多くは薬を使い始めてから2週間以内にみられ、その後はやわらいでくるようです。毎日の薬の使用量を調整したり、保湿をしっかりしたりすることで副作用は軽減しますが、副作用が起こってしまった場合には医師に相談しましょう。

過酸化ベンゾイル(商品名:ベピオゲル)

最近日本で販売されるようになった過酸化ベンゾイルですが、アメリカでは長らくニキビの治療薬として用いられています。

過酸化ベンゾイルは抗菌作用とピーリング作用を持つ非常に強い薬で、十分な効果が期待できます。

しかし副作用として、皮膚が剥ける、ヒリヒリ感、赤み、乾燥といった症状が確認されることがあります。副作用がみられた際にはまずは医師に相談しましょう。

アダパレン+過酸化ベンゾイル(商品名:エピデュオゲル)

上にも載っていた、毛穴の詰まりを改善し、ニキビの原因菌であるアクネ菌の増殖を抑える過酸化ベンゾイルと、毛穴の詰まりを防ぐアダパレンという2つの成分からなる、2016年に発売された新しい薬です。

妊娠中の方には使用できず、また、乾燥、ヒリヒリ感、皮膚が剥ける、赤み、かゆみといった副作用の恐れがあります。症状は軽く、一過性のものですが気になるときには医師に相談しましょう。

まとめ

今回紹介した以外にもニキビには多くの薬があります。しかし、ニキビの治療に最も役立つのは日々の生活でできる対策です。汚れをしっかり落としつつこすりすぎない洗顔や保湿、規則的な生活リズムやバランスのいい食事をすることで、ニキビを予防することができるのです。