気付いたら肌が荒れていた！という経験は誰にでもあると思います。食生活や睡眠リズムの乱れが原因の一つです。一方で、こうした肌荒れの原因となる生活を見直すことで改善の可能性があります。今回は、肌荒れの原因と改善方法をご紹介します。

監修

皮膚科専門医

こんなにある！肌荒れの症状

肌荒れには、いくつか種類があります。

肌荒れの原因は、症状によって様々です。例えば、ニキビはニキビ菌が原因、接触皮膚炎は化粧品などが肌に合わなかったことが原因になって起こります。

しかし、こうした菌や化粧品などに触れた際にも皮膚の症状があらわれないことがあります。これは、そのときの体調や肌の状態、生活習慣などの条件が影響していると考えられています。

つまり、肌に悪影響を与えている習慣をやめて生活習慣を見直すことで、肌荒れが改善する可能性があるということです。

肌荒れの原因って？

「夜更かしが続くとニキビができる」など、日常生活と肌荒れの関係については耳にしたことがある人が多いでしょう。では、どのような生活の仕方が肌に悪影響を与えてしまうのでしょうか？

寝不足になると、身体が活動しているときに働く交感神経が優位になるため、精神的・身体的に緊張が続いてしまいます。交感神経は男性ホルモンを活性化させるので、皮脂を分泌し肌荒れを招くことがあります。

また、睡眠中に分泌される成長ホルモンには肌を整える作用があります。寝不足が続くと成長ホルモンが分泌されず、肌を整えるサイクルが崩れて、肌荒れを引き起こしやすくなるのです。

脂っこい食べ物ばかり食べていたり、塩分や糖分が多めの外食が続いたりすると、皮脂の分泌が活発になりすぎるためニキビの原因となります。また、偏った食生活が続くとビタミンやミネラルなど、肌に必要な栄養素が不足してしまいます。

洗顔をした後はしっかりと洗い流さないと、肌に残った洗顔料が新たなトラブルを引き起こす場合があります。

他にも、洗顔前に手についていた雑菌が顔についてしまう、タオルで顔をこすって傷つけてしまうなど、正しい洗顔ができていないと様々な肌荒れにつながってしまう恐れがあります。

今まで見てきたように、肌荒れには生活習慣の改善が効果的です。では、毎日の生活で何に気をつけたらいいのでしょうか？

ファンデーションを塗ると、肌は皮膚呼吸ができなくなるほか、皮脂の排出もできなくなります。家に帰ったらすぐに洗顔をして、しっかりとメイクを落とすようにしましょう。

ビタミンには、肌の健康を守る働きがあります。例えば、以下のようなビタミンが肌荒れに効果的です。

荒れた肌を見られたくなくて、つい髪で隠してしまうという人は多いのではないでしょうか？。ですが、髪が当たることで刺激を加え、肌荒れがさらに進行する恐れがあるので要注意です。

乾燥によって肌のバリア機能が低下し、かゆみや炎症などのトラブルを招きます。化粧水やローションで肌にうるおいを与え、その上から乳液や保湿クリームを塗って潤いを保ちましょう。

もちろん、脂性肌の人は保湿をやりすぎるとかえって悪影響となってしまうので、自分に合ったお手入れをするようにしてくださいね。
室内では加湿器を使うなどの工夫も有効です。特に冬は季節の影響だけでなく、エアコンやストーブによって乾燥しやすくなっているので気をつけるようにしてください。

成長ホルモンには肌の調子を整える作用がありますが、睡眠は成長ホルモン分泌が促進される場面のひとつです。特に、ノンレム睡眠の3～4期の深い睡眠に入るときに、成長ホルモンがたくさん分泌されるとされています。

夜更かしを避けるのはもちろんですが、質の良い深い睡眠を確保することも重要です。次のようなことが奨励されています。

正しい洗顔を行えば、肌荒れを防ぐことができます。手順を覚えてさっそく実践してみましょう。

ひどい肌荒れが起こると、人に会うことが憂鬱になったり、精神的にも良くない状況に陥ったりしてしまいがちですよね。普段の生活を少し見直すだけで、そんな悩みから抜け出すことができるのです。

健康的な肌を手に入れて、毎日を楽しく過ごしましょう。

2015/1/8公開 2018/7/18更新