ただでさえ戸惑ってしまう災害時。子供の無邪気な笑顔は癒しとなる一方で、どんな時でも守らなくてはと責任を感じてしまいますよね。
赤ちゃんや小さい子供は、自分のことを全て一人でできるわけではありませんし、状況を飲み込めず我慢ができないこともあります。不安な生活の中で少しでも安心して過ごせるように、赤ちゃんがいる家庭での防災について大切なポイントを知っておきましょう。
地震が起こったとき
地震の揺れを感じたときは乳幼児の場合は頭をかばい、大人のお腹の下で守ってあげましょう。食器やガラスなど危険なものが割れてしまうこともありますので、その場合は靴やスリッパを装着してください。赤ちゃんの場合は抱っこ紐などで抱えてあげると手が空くので便利です。
被害状況が大きければ避難が必要になるので、まずはしっかりと情報を集めましょう。電化製品が使えない、スマホの電波がないといった状況になることもあるので、情報収集には電池式のラジオが便利です。避難バッグの用意があれば中身を確認して、用意がなければ必要なものを準備して詰め込みます。
避難生活でのミルクや食事はどうする?
母乳の場合
避難生活で最も適しているのは母乳です。赤ちゃんにとってはお母さんと密着することで安心感が生まれ、お母さんにとってもわざわざミルクを作る必要がないので負担が少なくなります。
ミルクの場合
ミルクを飲ませているという場合は、カセットコンロでお湯を作り、保温容器に入れて持っていきましょう。ペットボトルの軟水を持っていくと、熱めのお湯で割ることもできます。哺乳瓶は忘れずに持っていくことが理想ですが、洗うことができない場合もあるので、その場合は紙コップやスプーンで対応してください。
粉ミルクが切れてしまったときは、コップ1杯の湯冷しと砂糖大さじ1杯で糖水を作りその場をしのぎます。おかゆの上澄みや、離乳食を開始している場合はご飯やバナナをすりつぶしたもので補うこともできます。
離乳食の場合
離乳食を始めたばかりなら無理に離乳食を進める必要はないので、母乳やミルクを中心に栄養を与えてあげましょう。普段使用しているベビーフードがあれば使えるので、進み具合に合わせて非常用に用意しておくと良いですね。
被害状況にもよりますが、インフラが復旧して食事の提供が始まれば大人の食事から取り分けることもできます。スプーンで潰したり水で味を薄めたりと工夫しながら与えてあげましょう。何週間も食料がないという事態にはならないので、先のことを心配しすぎず今できることに一生懸命向き合ってください。
避難バッグには何を入れる?
赤ちゃんがいる家庭での避難バッグに入れておきたいアイテムを紹介します。
【食料】
水、粉ミルク、哺乳瓶、缶詰、ビスケット、乾パン、レトルト食品など
【日用品】
紙おむつ、おしりふき、衣類、タオル、ティッシュペーパー、紙の食器、スプーン、フォーク、割り箸、ビニール袋、缶切り、はさみなど
【その他】
ブランケット、ビニールシートなど
避難用のバッグを準備し、いつでも持ち運びできるような場所に用意しておきましょう。避難の際には通帳や印鑑といった貴重品も一緒に入れておくと便利です。
普段からの備えはとても重要で、避難時の安心感にも繋がります。ただでさえ不安が大きい災害時は、少しでも安心材料を多く持っておきたいものです。ただし、持ち運びの際には重量オーバーにならないよう、命を最優先にすることも大切です。
まとめ
災害は、日本中どこにいても誰にでも起こる可能性はあります。日頃から防災について意識を高め、どこに避難するのか、どこに何があるのかを把握し、落ち着いて対応できるようにしておきましょう。避難バッグはこまめに確認し、期限が切れているものはないか、不足しているものはないかを日頃からチェックしておくことも大切です。