甘くておいしいチョコレートはおやつの定番ですね。「一度チョコレートを食べ始めると手が止められない」という方もいるのではないでしょうか。チョコレートには健康に役立つ成分が含まれているのも事実ですが、一方で摂り方には注意が必要なおやつでもあります。ここでは、チョコレートの上手な摂り方について解説していきます。

目次

チョコレートの効果とは?

チョコレートには、カカオポリフェノールと呼ばれるポリフェノール成分が含まれています。ポリフェノールの主な効果は抗酸化作用であり、体内での活性酸素の発生を抑えて、老化や生活習慣病を予防する効果が期待されています。

ポリフェノールといってもその種類はとても多く、現在までに4000種類ものポリフェノールが見つかっています。ポリフェノールには、抗酸化作用という共通効果の他に、それぞれの種類によって独自の働きを持つものもあります。

  • カカオポリフェノールに期待される効果
  • 血糖値改善
  • HDL-コレステロール(善玉コレステロール)の増加
  • 動脈硬化抑制
  • 血栓形成防止
  • 抗炎症作用

脳卒中の発生とチョコレートの摂取状況を調査した研究では、有意な結果は得られていないものの、日本人の女性においてはチョコレートの摂取が脳卒中の発症リスクを低下させる可能性が示唆されています。

これは、カカオポリフェノールの摂取によって血管拡張作用のある一酸化窒素が血管壁でつくられることで血圧を低下させるのではないかと考えられています。

この研究では、男性においてはチョコレートの摂取と脳卒中の発症に関連性が認められていません。また、研究の数が少ないため結果が一致しないということから今後さらなる検討が必要とされています。

チョコレートを食べるときの注意点は?

チョコレートに含まれているポリフェノールをとることで、体にうれしい効果が得られる可能性はありますが、だからといって好きなだけチョコレートを食べてもよいということにはなりません。

チョコレートというのは、カカオを原料として、砂糖やカカオバターといった材料と合わせて完成されます。カカオだけではなく、副材料があることで私たちがおいしく食べることができるのです。

しかし、おいしさを求めるばかりに、砂糖を多く添加して甘くした商品も多く存在します。カカオバターには脂質が多く含まれているため、チョコレートの摂取は糖質だけではなく脂質のとりすぎにもつながるのです。

カロリーの目安としては、1日あたり200kcalまでとしておくのが理想的です。ミルクチョコレート1枚で400kcalほどですので、1日多くても1/2枚までがよいですね。

チョコは太る?どんなチョコレートを選べばいい?

チョコレートは体によい一面もあり、悪い一面もあります。矛盾しているようにも感じますが、せっかく嗜むのであればおいしく、体によいものを選んでいきたいですよね。

ここでは、おすすめのチョコレートとその理由を紹介していきます。

ナッツチョコレート

ナッツには抗酸化ビタミンであるビタミンEや食物繊維が多く含まれています。食事だけでは不足しやすい栄養素をおやつで補給できるのは、一石二鳥でうれしいですよね。

ドライフルーツ入りチョコレート

果物に含まれているビタミン・ミネラル・食物繊維を一緒に摂ることができます。また、しっかりと噛むことができるので少量でも満足感を得られやすいというメリットもあるでしょう。

一方で注意しておきたいのがハイカカオチョコレートです。カカオ分が70%以上と高く、美容や健康によいとされていますが、カカオ分が高い分、普通のチョコレートよりも脂質の量が高くなっています。

また、テオブロミンやカフェインといった興奮作用のある成分が多く含まれること、金属アレルギーの原因となるニッケルが含まれることから注意が必要です。このように、食品は成分が凝縮されていればよいというわけではなく、デメリットも知っておく必要があるでしょう。

まとめ

チョコレートには、健康によい効果が期待されるカカオポリフェノールが多く含まれています。しかし、同時に糖質や脂質も多く含まれるため、摂りすぎないことが前提です。

また、ハイカカオチョコレートなら大丈夫だと誤解してしまいそうですが、成分が濃縮されている分、体に悪影響を与える成分が多く含まれているということもしっかりと把握しておきましょう。