妊娠は女性にとって人生の大きな転機となるため、もし妊娠しているなら早めに気づきたいですね。ここでは、妊娠の検査方法や、妊娠初期に現れる症状についてお話ししたいと思います。
そもそも妊娠が成立するのはいつ?
排卵日に性交渉すればすぐ妊娠するというわけではありません。妊娠は、受精卵が子宮の内膜に潜り込めた状態(着床と言います)になって初めて成立します。妊娠成立までのプロセスは下記のとおりです。
- 卵巣から卵子が飛び出し、卵管に到着
- 性交によって射精された精子が卵管に到着
- 卵子と精子が出会って受精
- 受精卵が卵管を通って子宮に移動
- 子宮に到着した受精卵が子宮内膜に着床
この5つのどれが欠けても妊娠は成立しません。また、③の受精の段階で妊娠が成立すると思われている方も少なくありませんが、着床までが妊娠成立に必要なプロセスです。
妊娠が成立する着床の時期は、受精後7日目ぐらいです。生理周期が28日周期の方の場合、だいたい次回生理日の1週間前ぐらいに該当します。
妊娠したら症状がある?
着床すると、妊娠を継続・維持させるためにホルモンの分泌が盛んになります。このホルモンの変化によって、体に症状が出ることがありますが、症状が出る時期や症状の出方には個人差があります。
妊娠初期の症状として、下記のようなものが挙げられます。
- 熱っぽい
- 眠い、だるい
- 胸の張りや違和感
- 食欲が落ちる
- 匂いが気になる
- 早朝や空腹時の胃のむかつき
- 食べ物の嗜好が変化(酸っぱいものやさっぱりしたものが欲しくなるなど)
- トイレが近くなる
- おりものの増加
- しみやそばかすが増える
- 目の下のくまが目立つ
しかし多くの場合、これらの症状が出るのは着床後1、2週間経ってからです。
一番わかりやすいサインは、生理予定日を過ぎても生理が来ないことと言えるでしょう。
妊娠検査薬が使えるのはいつ?
生理が遅れていたり妊娠の兆候があったりするだけでは、本当に妊娠しているかはわかりません。生理が来ない理由には妊娠以外のことも考えられます。
自分で妊娠している可能性を確かめる方法として、妊娠検査薬があります。
妊娠検査薬は、妊娠後に分泌されるホルモン(hCG)が尿中に一定量出るようになると陽性反応が出るようになっており、尿検査だけで妊娠しているかがわかります。
生理予定日の1週間後から使えるものが一般的ですが、早期妊娠検査薬という、生理予定日当日から使えるものもありますので、検査したい時期に合わせて購入しましょう。
ただし、分泌されるhCGの量が少なく、妊娠しているのに陽性にならないことがあります。生理が来ない状態が続く場合は、1週間後にもう一度妊娠検査薬を使ってみましょう。
また妊娠検査薬が陰性だったとしても、2か月以上生理が来ない場合には産婦人科を受診しましょう。ストレスや病気によって生理が遅れている可能性もあります。
妊娠の確定には産婦人科受診が必須
妊娠検査薬で陽性が出たら、必ず産婦人科を受診しましょう。
間違いなく妊娠していることを確認するためには、産婦人科に行き、超音波検査で子宮内に赤ちゃんがいることを確認しなくてはいけないからです。
異所性妊娠(子宮外妊娠)や、赤ちゃんの成長が途中で止まってしまっている場合でも、妊娠検査薬で陽性が出ることがあります。
異所性妊娠は、子宮内膜以外で受精卵が大きくなってしまう状態で、妊娠の継続はできないうえ、卵管破裂などの危険があります。
子宮内膜に着床した赤ちゃんが順調に育っているかを確認するために、超音波検査は必ず受けましょう。
まとめ
妊娠に気づけるサインとして、「予定日になっても生理が来ない」ことが挙げられます。
その場合は放置せず妊娠検査薬を使い、陽性が出たら必ず産婦人科を受診しましょう。
妊娠検査薬が陰性だったとしても、生理がなかなか来ない時には念のため産婦人科を受診すると安心です。万が一、病気によって生理が遅れていた場合には、早めに治療を受ける必要があります。