髪は女性のチャームポイント。いつまでも美しく保ちたいものです。でも最近は、生活習慣などの変化により、男性や高齢の女性だけでなく、20~30代の若い女性でも薄毛に悩む人が増えています。

正しい知識を身につけ、早めに対策をしておけば、薄毛などのトラブルを最小限に防ぐことができます。ここでは女性の薄毛の原因と、その対策についてまとめました。

目次

女性の薄毛が起こるメカニズム

髪の毛の根っこの部分である毛根には、髪の成長をコントロールする「毛乳頭」とよばれる部分があります。毛乳頭が髪の成長を促す指示を出して、毛母細胞が細胞分裂をして、健康な髪へと成長していきます。

髪の毛が成長しはじめてから自然と抜けるまでの周期をヘアサイクルといい、およそ4~6年となっています。

ヘアサイクルのうちほとんどの期間は髪が伸びる「成長期」で、それを過ぎると髪の成長が止まる「退行期」(2~3週間)、続いて髪が抜け落ちる「休止期」(数ヶ月)となり、同じところからまた新しい髪が生えてきます。これをヘアサイクルといいます。

しかし、さまざまな原因によって、成長期の毛髪の割合が減り、休止期の毛髪の割合が増えるとヘアサイクルが乱れ、生える毛よりも抜け落ちる毛の方が多くなります。そのため、髪全体の量が少なくなり、地肌が透けて見えるなど薄毛の状態になります。

女性の薄毛の原因

女性の薄毛_髪をもつ

女性の髪は、30代頃から少しずつ減っていきます。また、髪の太さは30代後半が最も太く、そこから少しずつ細くなり、髪質もハリやコシがなくなっていきます。

こうした自然な変化に加え、女性の薄毛・抜け毛にはさまざまな原因があることがわかっています。

壮年性脱毛症

男性ホルモンの影響によって分け目から薄毛が目立ち始め、次第に頭部全体に広がり、地肌が透けるようになってしまいます。

ダイエット

過度なダイエットを続け食生活のバランスが崩れると、髪の毛の組織も栄養失調になり、毛をつくるための栄養分が毛根に届かなくなり、脱毛が起きたり薄毛になったりします。

髪へのダメージ

強い紫外線は地肌の毛根部まで届き、新陳代謝を悪くするため、毛根が正常に機能しなくなり脱毛しやすくします。

また、髪の強さを保つ構造を切断するため、髪の毛の表面のキューティクルをはがし、内部の構造に傷をつけるのです。

その他、パーマやカラーリングは髪の表面のキューティクルというたんぱく質の層の隙間から薬剤を入れるため髪の毛が痛んでしまいます。痛んだ髪の毛は切れやすく、弱い髪となってしまいます。

出産後脱毛症

妊娠中は女性ホルモンによって毛髪の休止期への移行が抑制されるため、一時的に脱毛しにくくなります。しかし、出産後はホルモンバランスが妊娠前の状態に戻り、ヘアサイクルが戻る過程で髪の毛が一気に抜けることがあります。

通常はその後髪の毛は新たに生えてくるため心配はいりません。

円形脱毛症

精神的ストレスや自己免疫、自律神経の異常によって円形・楕円形の脱毛が起こります。

進行すると脱毛箇所が一体化し、大きな円となることもあります。

今日からはじめよう!女性の薄毛対策

女性の薄毛には、ストレスやホルモンバランスの乱れなど、さまざまな原因があります。20~30代の今からでも、自分でできる対策がありますので、ぜひ試してみましょう。

頭皮に栄養がいきわたるように食生活を改善しよう

髪の材料であるたんぱく質や、ビタミン・ミネラルを多く含む食品を積極的に食事に取り入れるようにします。アルコールは適量に控えましょう。また、過度なダイエットは禁物です。

ストレスをため過ぎず、十分な睡眠をとろう

心身ともにストレスがかかりすぎている場合は、リラックスする時間を意識的に設ける工夫をするなど、ストレスを軽減するようにします。また、睡眠不足によってホルモンバランスが崩れるので、十分な睡眠を心がけましょう。

適度な運動を

全身を健やかに保つにはストレッチやウォーキングなど適度な運動習慣を保つことが大切です。

髪はやさしく洗いましょう

髪を洗うときは、頭皮を傷つけることのないよう、指の腹でやさしくマッサージするように洗います。髪が濡れたままにしておくと、傷みやすくなるため、しっかり乾燥させることも大切です。

まとめ

髪が成長していくヘアサイクルのリズムは、私たちの生活リズムやホルモンバランスと密接に関係していることが分かりましたね。薄毛に悩まされないために、多忙な日常のなかでも、髪をいたわる心がけを忘れずにいたいものです。