鼻は身体の中に外気が入る最初の場所なので、鼻の粘膜は刺激を受けやすく、少しの刺激で鼻炎を起こし、鼻水、鼻づまりなどの症状が起こります。鼻が詰まって呼吸ができなくなると、口で呼吸をするようになるので、喉に直接ウイルスが入り込んで風邪をひきやすくなったり、夜に眠れなくなったりすることもあります。重症化しないように、毎日の生活を見直してみませんか。今回は鼻水の症状を緩和するために、自宅でできる対処法をご紹介します。

目次

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鼻水の原因は?

  • 風邪などのウイルスの感染
  • 寒冷や空気の乾燥などの刺激
  • 花粉、ハウスダストなどのアレルギー症状

鼻水が止まらないときの原因は主に3つ考えられます。原因別に対策を取りましょう。原因についての詳細は、「鼻水が止まらない…原因となる病気やアレルギーとは」をご覧ください。

鼻水の症状を和らげる4つの対処法

悪化しないうちに耳鼻咽喉科などの医療機関を受診することが必要ですが、同時に自宅でも鼻水の症状緩和のために、できること試してみましょう。

1.風邪などのウイルスを遠ざける

風邪などのウイルスが鼻や喉にはり付くことによって、粘膜が炎症を起こして鼻水が出てくるようになります。

風邪にかからないようにする

  • 人が多く集まる場所を避ける
  • 外出後には手洗いとうがいをする
  • 気温が低いと鼻、喉や気管などの病原体に対する防御力が低くなるので、部屋を暖かくして加湿する
  • 日頃から体調を万全にして抵抗力をつけておく

風邪にかかってしまったら

  • 寒いと発熱反応が速くなるので、身体を冷やさないように温かくして過ごす
  • 寝ているときに風邪に対する抗体をつくるリンパ球の活動が活発になるので、睡眠を十分にとる
  • 栄養のある食事をとり、水分を補給する

2.鼻に刺激を与えない

寒冷や乾燥など少しの刺激にも鼻の粘膜が過敏に反応をして、鼻炎の症状を起こします。周りの環境に注意をして過ごすようにしましょう。

  • 蒸しタオルを鼻に当てて乾燥を防ぐ
  • 部屋の温度を一定に保ち、湿度を上げる

3.アレルギー性鼻炎の症状を和らげる

原因物質がある限り、身体がアレルギー反応を起こして鼻炎を発症させるので、医療機関での治療と併せてアレルゲンとの接触を避けることが大切です。

花粉を避ける

  • ニュースなどの花粉情報に注意をして、花粉の飛散が多い時間帯は外出を控える
  • 外出するときは、メガネやマスクを使って身体の中に花粉を侵入させない
  • 花粉の飛散の多い時間は、窓を閉めて室内に取り込まないようにする
  • 帰宅時はコートなどについた花粉を払い落してから、部屋に入る
  • 洗顔、うがい、鼻をよくかんで身体についた花粉を洗い流す

ハウスダストを避ける

  • 部屋の掃除をするときは、ホコリが舞い上がらないように掃除機を使う前に予め雑巾掛けをするなどの工夫をする
  • カーペットや畳はダニが繁殖しやすいのでできるだけやめる
  • ベッドのマットレス、ふとんや枕にはダニを通さないためにカバーをかける
  • ダニは高温多湿の環境を好むので、室温を20~25度、湿度を50パーセントに保つようにする
  • ペットを飼うときは、室内ではなく屋外にする
  • ペットと飼育環境を清潔に保つ

4.身体の免疫力を高める

身体の自律神経が乱れると鼻水が出やすくなることがあります。身体がリラックスすると免疫力が上がり、病気になりにくい身体を作ります。

栄養バランスが取れた食事をする

  • 発酵食品野菜が沢山使われている和食中心のメニューにシフトする
  • 海藻やきのこなどの食物繊維を多く摂って免疫の要である腸の動きを活発化させる
  • 食事をするときは、よく噛みながらゆっくり味わうようにして副交感神経を刺激させる

適度に運動をする

  • ジョギングや水泳などの有酸素運動で体温を上げる
  • パソコンなどのデスクワークが続くときは、1時間に1回は身体を動かして血行を改善する
  • 深呼吸をしてゆっくりと息を吐き出すことで、副交感神経を働かせる

質のよい睡眠をとる

  • 7~9時間の睡眠をとって自律神経のバランスを整える
  • 深夜の2時頃に細胞を活性化させる成長ホルモンの分泌がピークを迎えるので、この時間は眠るようにする
  • 就寝前に入浴をして体温を上げることで、入眠をスムーズにさせる
  • 寝る前は明るい照明を避けて、リラックスするようにする

ストレスを減らす

  • 自分のストレスの原因を見つけて解消法を考える
  • 生活を見直して頑張りすぎない
  • 笑うことはストレス解消につながるので、声を出して笑うようにする
  • 自然の中に身をおき五感を働かせて、日常の悩みを解消する

鼻水が出て不快に感じるときは、鼻を洗浄しましょう。家庭でもできる鼻洗浄の仕方については、以前の記事「手術が必要?蓄膿症の治療法とは」をご覧ください。

まとめ

鼻水が続いているようであれば、風邪、アレルギー症状、周りの環境の刺激などが原因と考えられます。医療機関での治療の他に、症状を軽減するために自宅で取り組めることを実践しましょう。アレルギーを遠ざける、鼻の刺激になることを避ける、身体の免疫力を高めることが、症状緩和に役立ちます。全て実行することを考えるとストレスになってしまうので、できる範囲で無理なく続けていければ良いですね。