性器の症状や性病は、気恥ずかしくてなかなか人には相談しづらいものですよね。淋病(淋菌感染症)も、そういった病気の一つです。しかし、治療せずに放置したままでいると重症化し、生殖機能に影響を及ぼすこともあるのです。ここでは、淋病の治療方法と予防方法について解説します。淋病の主な症状や原因となる菌については、「淋病ってどんな病気?その症状と検査方法」の記事をご参照ください。

目次

淋病の治療方法とは

淋病は淋菌による感染によって引き起こされますが、近年、抗菌剤に耐性のある淋菌(多剤耐性菌)が増えてきています。この多剤耐性菌に使用できる治療薬は限られており、淋菌がすでに耐性を持っている薬(ペニシリンやニューキノロンなど)は使用されていません。医師の指示に従って正しく治療を受けるようにしてください。

淋病だと診断されたら、すぐに治療を開始します。

一般的に、注射での治療を行います。セフトリアキソンセフォジジムスペクチノマイシンといった抗菌剤を用いた注射治療を受けると、1度の注射で体内の淋菌を死滅させることが可能です。また、この3種類の抗菌剤による治療は保険が適用されます。

経口薬による治療では、体内で淋菌を完全に死滅させるまで十分に服用することが必要です。ただし、淋病に効果のある経口薬(セフィキシム、オフロキサシン、ビブラマイシンなど)は保険が適用されておらず、治療にかかる費用が高額になるおそれがあります。

淋菌に対する治療を受けても症状が改善しない場合、クラミジアを併発している疑いがあります。その場合は、クラミジアの治療も並行して受けてください。

また、淋病の治療を受ける際は、再感染を防止するため、パートナーも同時に治療を受けるとよいでしょう。

淋病の予防方法とは

カップル

全ての性感染症の予防方法としてあげられることですが、性行為をするときには必ずコンドームを使用するようにしましょう。性行為の際に性器同士が直接触れることを避ければ、細菌の感染を予防できるため、発症リスクを下げることにつながります。

特に女性の場合は淋病の自覚症状がないことが多いので、男性はパートナーへの感染を防ぐためにも、しっかりと予防しておきましょう。

まとめ

淋病は、治療が難しい性感染症です。淋病に効果のない抗菌剤もあるので、適切な治療薬を選ぶことが重要となります。医師と相談し、その指示に従いながら適切な治療を受けてください。