ガングリオンという病気をご存知ですか?名前だけを聞くと、なんとなく怖い病気のように思うかもしれません。ガングリオンとは、手首や足首にできることが多いコブのようなしこりのことです。しこりの硬さや大きさは様々です。その見た目、また痛みが出た場合などは特に不安に思われている方もいるでしょう。今回はガングリオンについて詳しく説明していくので、参考にしてみてください。

目次

ガングリオンとは?

ガングリオンとは袋の中にゼリー状のものが溜まってできた良性のしこりです。このようなしこりのことを医学用語では「腫瘤(しゅりゅう)」と言います。つまり、ガングリオンとは良性の腫瘤のことです。大きさは米粒ぐらいのものからピンポン玉ぐらいのものまであります。感触も硬いものから柔らかいものまであります。

ガングリオンができる原因は?

ガングリオンができる原因にはいくつかの説がありますが、はっきりとは分かっていません。関節包(関節を包む膜)や腱鞘(けんしょう、筋肉と骨をつなぐ腱を包んでいるさや状の組織)に発生しやすく、その周囲に普段みられない異常な物質が現れて起こるという説が広く受け入れられています。

また、ねんざなどの小さな外傷が引き金となって大きくなることも考えられています。

ガングリオンの症状は?

手を両手で握る

小さいガングリオンでは症状が現れないことがほとんどですが、不快感を覚えることもあります。また、大きくなってくると押さえたり動かしたりすることで痛みが出てくることがあります。ガングリオンが神経の近くにできると神経を圧迫する場合もあるため、痛みしびれを感じたり、運動麻痺が起こったりすることがあります。

一方で、知らないうちに消えてなくなっているということもあります。

ガングリオンができやすい部位とは?

ガングリオンは以下のような部位にできやすいとされています。

  • 手首の周囲
  • 手の甲、手のひら
  • 手の指
  • 足首の周囲
  • 足の甲
  • 足の指
  • 膝の周囲

ガングリオンは関節の周囲によく発生します。手の関節周辺がもっとも多く、そのほかに指や膝の関節周囲、骨、筋肉、神経にできるものもあります。

ガングリオンができやすいのは?

ガングリオンは20代~40代前後の女性に多くみられます。しかし、乳児から高齢の方まで誰にでも起こり得る病気です。また、必ずしもガングリオンは発生した部位を酷使した人にみられるわけではありません。

ガングリオンを疑ったら何科にかかればいい?

ガングリオンかもしれないと思ったら、整形外科皮膚科にかかりましょう。特に整形外科は関節を含め、骨や筋肉の治療を専門としています。ガングリオンは関節の周囲にできやすく、見た目以上に深いところにできていることも多いため、整形外科にかかることをおすすめします。

治療法については「ガングリオンは手術すべき?具体的な治療法は?」をご覧ください。

まとめ

ガングリオンは良性の腫瘤です。徐々に大きくなる、痛みやしびれなどの症状が現れている場合は病院に行くことをおすすめします。まずはそれが本当にガングリオンであり、他の腫瘤や腫瘍でないかの診断をつける必要があります。症状がなくても、手の関節など目立つ場所にできてしまうと美容面でも気になり、不快感を覚えることもあります。その場合も病院に行き、相談してみましょう。