気が付くと唇が腫れている、そんな経験ありませんか?唇が腫れてしまうと恥ずかしくて外も歩けないですよね。人と接する仕事をしている方には仕事面でも影響が出てしまうかもしれません。今回はそんな唇の腫れの原因をご紹介していきます。

目次

唇が腫れる病気にはどんなものがある?

唇が腫れてしまう病気にもいろいろあります。単純疱疹や帯状疱疹、粘液貯留嚢胞、咬傷、アレルギーによるもの、クインケ浮腫など様々です。皆さんがご存知の病気としては、単純疱疹や咬傷が多いかもしれません。

ではそれぞれの病気はどうして起こるのでしょうか?

単純疱疹

単純疱疹は単純ヘルペスともいわれ皆さんの身近に多くいる単純疱疹ウィルスが感染することにより発症します。
特に口唇もしくは性器周辺に小さい水ぶくれを形成することが多い病気です。かゆみや痛みを伴い通常は1~2週間程度で収まります。一度感染したウィルスは神経細胞に潜伏していて、免疫力が落ちた際に再発することがあります

帯状疱疹

子供のころにかかった水ぼうそうのウィルスが原因で発症します。
水ぼうそうが治っても、水痘ウィルスといわれる水ぼうそうのウィルスは神経節に潜伏しています。
免疫力が落ちたり、年を取ったりすることにより再度活性化して神経領域に沿って水ぶくれや発赤が現れます。
顔の周辺では三叉神経に沿って現れ、強い痛みを伴うのが特徴的です。治るまでには1ヶ月ぐらいの期間がかかりますが、水ぶくれが引いた後も痛みが残ることがあります。

粘液貯留嚢胞

唇の裏側などに、比較的大きな水ぶくれができます
あまり聞きなれない名前かもしれませんが、できたことがある方も多いと思います。
潰すと無くなるのですがしばらくするとまた出てくることがあります。これは小唾液腺と呼ばれる唾液を作る組織から唇へつながっている管が狭くなったり、傷がついたりすることで発生します。何回も繰り返してしまう場合は嚢胞の切除と一緒に小唾液腺を取ることがあります。

咬傷

唇を咬んでしまうことで腫れてしまいます。食事中や会話時など口を動かしている最中に咬むことがほとんどです。
上下の歯で犬歯が唇側に出ている人(いわゆる八重歯)は咬みやすいことがあります。
また自分では気を付かなくても夜寝ている間に、口を動かし咬んでしまうこともあります。咬傷は歯並びの悪い方に起こることが多いですので気を付けましょう。

アレルギーによるもの

意外と気がつかないことが多いのですが、アレルギー反応として唇が腫れることがあります。
アレルギーのある食べ物が口唇につくことで腫れてしまったり、女性の場合は口紅にアレルギーのある成分が含まれていたりすることで腫れてしまいます。
アレルギー反応ではアナフィラキシーショックといわれる重篤な症状を引き起こすこともありますので気を付けましょう。

クインケ浮腫

血管神経性浮腫とも呼ばれ、痛みはなく数日で腫れも収まることがほとんどです。
詳しい原因は、まだはっきりとはわかっていませんが、血管神経に過剰な興奮が起こり毛細血管の透過性が亢進して腫れると考えられています。
遺伝性の場合もあると考えられており、口の中の慢性的な炎症が腫れる原因ともいわれています。

最後に

口の周りの症状は体調を反映していることがあります。
もし唇の腫れが改善しないようであれば、なるべく早めに歯科医院か病院を受診しましょう。