風邪をひいたときなど、痰が絡んだ咳をしている方も多いですよね。痰を出し切れずに気持ち悪い状態が続くと、仕事や勉強に集中もできなくて困ってしまいます。

そこで今回は痰きりの薬である「ブロムヘキシン」について詳しく見ていきたいと思います。

目次

「ブロムヘキシン」ってどんな薬?

ブロムヘキシンは、粘り気のあるをサラサラにして外に出しやすくする去痰薬です。

ブロムヘキシンという名前は一般名で、商品名としては「ビソルボン」や「ブロムヘキシン塩酸塩錠4mg「サワイ」」などと呼ばれています。

錠剤、細粒、注射、シロップなど様々な剤型が存在し、子供から大人まで幅広く使われています。

医療用医薬品(処方された薬)だけではなく、市販のかぜ薬や去痰薬のなかにも含まれており、服用したことがある方も多いのではないでしょうか。

「ブロムヘキシン」の効き目は?

それではブロムヘキシンの効能効果について詳しく見ていきましょう。ブロムヘキシンの添付文書(医療者向けの薬の説明書)には以下の効能効果がかかれています。

  • 急性気管支炎
  • 慢性気管支炎
  • 肺結核
  • 塵肺症
  • 手術後における去痰

塵肺症(じんぱいしょう)とは職場などで長期にわたり粉じんをすい続け、肺が線維化し呼吸がうまくできなくなる病気のことで、アスベストなどによっても起こります。

ブロムヘキシンは痰の中に存在する粘り気の原因である酸性糖蛋白(ムチン)を分解して痰の粘り気を少なくしたり、痰を薄めたり、痰を外に出させる線毛運動を活発にさせたりすることで痰を排出させます。

「ブロムヘキシン」の副作用

ブロムヘキシンは生命に危険を及ぼす副作用がない薬で、飲み合わせの悪いものもありません

そのため市販の総合かぜ薬にも使いやすく、幅広い年代に用いられています。

しかし以下のような副作用が少しながら報告されているので、このような症状があらわれた場合には様子を見て医師または薬剤師に相談してください。

  • 悪心、食欲不振、腹痛
  • 頭痛
  • 発疹         など

また発疹に関しては使用を中止して医師の指示に従ってください。

「ブロムヘキシン」が含まれる市販薬

マスク姿の女性-写真

ブロムヘキシンは市販のお薬としてもたくさん販売されており、風邪薬や咳止め薬、去痰薬の中に含まれています。

特に去痰薬や痰きりを主にしたかぜ薬として販売されている場合、ブロムヘキシンと一緒にカルボシステインも配合されている場合が多いです。

具体的な商品としては

  • エフストリン去たん錠
  • クールワン去痰ソフトカプセル
  • ストナプラスジェルS

等があげられます。

カルボシステインも去痰薬として医療用医薬品、また市販薬の中に配合され幅広く使われています。カルボシステインの詳しい内容については「去痰薬・カルボシステインの働きは?どんな商品に入っているの?」を参考にしてください。カルボシステインは痰の構成バランスを正常にして粘り気を少なくしたり、気道炎症を抑えたり、線毛細胞を正常化したりすることにより、痰を排出します。

まとめ

ブロムヘキシンは痰を排出させる作用があるため、一時的に痰の量が増えることがあります。これはお薬が正常に働いている証拠であり、薬が効いていない、また症状が悪化したということではないので安心してください。

また痰を排出させるために、水分を多めにとって痰の粘り気を低くしてください。

持病などを持っている方は普段飲んでいるお薬と市販の総合かぜ薬などは飲み合わせが悪い場合もありますので、痰だけの場合は飲み合わせを心配する必要がない去痰成分のみ配合された薬を選ばれるといいでしょう。