鼻が詰まると始終気になってしまい、夜中に何度も目を覚ましてしまうことがあります。鼻は片方だけが詰まってしまう場合もあります。アレルギーやがん、もともとの鼻のつくりや外から受けた衝撃などが関係してきます。今回は原因として考えられる病気の一部を紹介していきます。

目次

鼻の片方が詰まる原因

鼻茸(鼻ポリープ)

鼻茸(はなたけ)は副鼻腔内の入り口付近にある腫瘍で、鼻ポリープともいいます。皮をむいた種なしブドウに似たような形であったり、繊維状のものであったりとさまざまな形があります。

原因は感染症やアレルギー反応に伴なった刺激を鼻腔が長期間受け続けることです。副鼻腔炎が合併しているケースもあります。感染が治れば消失する場合と、徐々に大きくなってそのまま腫瘍が消えない場合があります。

できた側の鼻詰まり(鼻閉感)、鼻水、くしゃみ、顔面痛、嗅覚の低下や喪失などが現れます。内服薬や点鼻薬で治療します。場合によっては内視鏡手術や機器による吸引などを行います。

鼻のがん

鼻のがんは、鼻腔か副鼻腔に発生します。初めは特に症状が出ませんが、その後鼻詰まりや出血がみられます。耳にも詰まった感覚や難聴が出る場合があります。リンパ節の腫れや顔面の一部や目の麻痺、物が二重に見える、歯のぐらつきなど、腫瘍ができた箇所によって様々な症状が現れます。

原因ははっきり分かっていません。慢性的な副鼻腔炎、喫煙、食生活の偏りなどが考えられています。がんの広がりを確認するために細胞の一部を採取して調べたり、画像検査を行ったりします。治療は手術、抗がん剤治療と放射線治療を行います。

鼻腔内異物

子供が鼻を詰まらせたときの原因に考えられます。呼吸音がおかしかったり、感染症を引き起こしたり、鼻血や鼻水の異臭がしたりします。子供が鼻の中に異物を詰まらせたときは親がすぐに気付けない場合があるので注意が必要です。

娯楽で用いる遊戯用銃の弾丸(BB弾)などは滑りやすく、ピーナッツ類では鼻水や涙などの分泌物を吸って大きく膨らんでしまうため取り除くのに苦労します。ボタン型電池の場合は危険なため早めに対処する必要があります。

自宅でピンセットなどを使う場合は奥に入れてしまう可能性があるため慎重にし、難しい場合は医療機関を受診しましょう。

曲がりくねった道-写真

鼻中隔弯曲症

鼻中隔は普通左右の鼻孔(鼻の穴)のほぼ真ん中に真っすぐに伸びています。鼻中隔が先天性もしくは事故やケガなどで曲がってしまっている状態を鼻中隔弯曲症といいます。

どちらかの鼻孔が極端に狭くなって塞がってしまう場合などは副鼻腔炎などを起こしやすく、鼻詰まりや鼻血、顔面の痛み、頭痛、いびきなどが現れます。曲がっても症状がなければ問題はありません。呼吸を妨げるほど曲がっていると手術の対象となります。

斜鼻(しゃび)、鞍鼻(あんび)

斜鼻とは鼻すじが曲がっていること、鞍鼻とは鼻が潰れていることを指します。2つの大半の原因は外傷で起こります。大部分は鼻すじに脇から外力がかかり、鼻の骨が折れるもしくは潰れて変形し、鼻づまりなどの症状が起きます。顔面が発育する途中で鼻中隔が曲がってしまい、結果的に鼻すじが変形することもあります。

外科手術やギプスなどで固定していきます。

まとめ

鼻の片方がひどく詰まっている場合は呼吸にも影響を与えるため、早めに原因を取り除きたいものです。鼻詰まり以外にさまざまな症状が現れた場合はがんやその他の病気の可能性もあるので注意しましょう。また鼻に強い衝撃を受けてその後詰まってきた場合などは自然に良くなることはないので、病院を受診してください。