鼻づまりの症状は本人にとっては辛いもので、症状がひどければ仕事や学業・日常生活にも支障をきたすことがあります。この辛い鼻づまりは一体どのようなことが原因でおこるのでしょうか。鼻づまりで悩んでいる人は、まずはこの鼻づまりの原因を知ることから始めましょう。

目次

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鼻の構造

鼻づまりの原因を知る上で、知っておきたいのが私達の鼻の構造です。鼻の中のことを鼻腔(びくう)といいますが、この鼻腔は鼻中隔と呼ばれる壁で左右に仕切られています。

鼻腔の中は、上鼻甲介(じょうびこうかい)・中鼻甲介(ちゅうびこうかい)・下鼻甲介(かびこうかい)という3つのヒダが出っ張っており、そこが空気の通り道となっています。この通り道を上鼻道・中鼻道・下鼻道と呼んでいます。鼻の中は私達が思っている以上に実に複雑に入り組んだ形をしているのです。

鼻づまりの原因

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鼻づまりの原因は鼻腔内での空気の流れが悪くなることによって起こります。この空気の流れが悪くなる原因には大きく分けて次の3つが挙げられます。

鼻粘膜の腫れ

中鼻甲介や下鼻甲介の表面は粘膜で覆われているのですが、花粉症などのアレルギー性鼻炎や風邪などでこの粘膜が腫れ、空気の通り道が狭くなり鼻づまりが起こります。主に鼻の穴から一番近い下鼻甲介(かびこうかい)の腫れによる鼻づまりが多いといわれています。

鼻の骨の変形によるもの

鼻を左右に区切っている鼻中隔が真っ直ぐではなく、どちらかに曲がっている鼻中隔弯曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)だと、片方の鼻腔がどうしても狭くなり空気の通りも悪くなり、鼻づまりの原因となります。

鼻腔内のできものや異物によるもの

長引く炎症が原因で、粘膜の腫れが戻らなくなった鼻茸(はなたけ)も鼻づまりの原因の一つで、時には鼻腔内の腫瘍が原因となっている場合もあります。その他鼻に入った異物が空気の流れを悪くしている場合もあります。

鼻づまりの影響

鼻づまりの症状は鼻がつまるという症状だけではなく、その他様々な症状を引き起こします。鼻がつまるためにどうしても口呼吸になってしまい喉への負担も大きくなります。またいびきや眠れない・集中できない・匂いが分からないなど、鼻づまりという一つの症状がその他いろいろな症状を招いてしまうのです。

赤ちゃんの鼻はつまりやすい

赤ちゃんの鼻はまだ小さく鼻腔内も狭いため、大人なら大丈夫なことでも赤ちゃんの場合だとすぐに鼻がつまってしまう可能性があるということを覚えておきましょう。また、まだ自分で鼻がかめないので、鼻水が出ているようならば、こまめに鼻を吸ってあげましょう。赤ちゃんは症状の変化が激しいので注意して見てあげることが大切です。

まとめ

鼻づまりは嗅覚の低下だけではなく、様々な辛い症状を引き起こし日常生活にも影響を与えます。花粉症は現代病ともいわれていますが、アレルギー性鼻炎副鼻腔炎などは放っておいてもすぐに治るわけではありません。適切な治療が必要になります。鼻づまりの症状が続く場合は、耳鼻科を受診するようにしましょう。