やけど(火傷)の時の薬は!?効果で使い分ける4種の薬

水ぶくれになったり広範囲のやけど(火傷)を負ったりしたときは、専門医に見てもらうようにします。でも、軽いやけどだから病院に行かなかった・・・という場合、軟膏等の薬があると便利ですよね。薬には、傷口が感染するのを予防し、炎症をやわらげるなど、様々な効果があります。自分にあった市販の薬を見つけて、やけどをきれいに治しましょう。

市販の薬が使えるのは軽いやけどのみ

やけどは深さによってI度熱傷(表皮だけの浅いやけど)、II度熱傷(真皮まで達する比較的深いやけど)、III度熱傷(脂肪層まで達する深いやけど)に分けられます。市販の薬が使えるのはI度熱傷の軽いやけどのみです。I度熱傷でも範囲が広い場合や水ぶくれができるII度熱傷の時は、病院にいくようにしましょう。

「あ!やけどした!」と思ったら、まず流水等で10~30分しっかり冷やすことが肝心です。

軽いやけど(I度熱傷)では皮膚が赤くなり、腫れや痛みを伴うこともありますが、よく冷やして痛みがひいていれば、そのまま様子を見ます。必要に応じて薬を使うようにしましょう。水ぶくれはすぐにできないことも多いので、冷やしても痛みが続いていれば、医師に相談しましょう。

やけどの時の薬にはどんなものがあるの?

やけどに使用する薬は主に軟膏などの塗り薬です。使用する場合には、水道水できれいに洗った後、傷口に薬を塗ってガーゼで覆い、説明書にしたがって定期的に取り替えるようにします。いずれも、使用後に発疹・発赤、かゆみ、はれ、乾燥、ひびわれ等ができた場合は、副作用の恐れがありますので、使用を中止し、医師に相談してください。

1.皮膚に優しい―ステロイドを含まない軟膏

ステロイドの成分を含まない軟膏で、効能・効果に「やけど」と記載されているものをピックアップします。副作用などを気にせず、気軽に使うことができます。

■オロナインH軟膏(大塚製薬)

〔効果〕傷口が化膿するのを防ぎます。皮膚が弱い人や子どもでも安心して使用できます。

〔成分〕殺菌効果のあるクロルヘキシジングルコン酸塩を配合。

■紫雲膏(山本漢方)

〔効果〕患部の治癒を早め、皮膚をなめらかにする低刺激の軟膏です。

〔成分〕紫根(シコン)という植物の根の色をした漢方の薬。シコンには炎症をやわらげ、皮膚の再生を助ける作用があるとされています。

■コーフル軟膏(協和新薬)

〔効果〕消炎・防腐作用があり、傷口が化膿するのを防ぎます。

〔成分〕殺菌力のあるアクリノールと、被膜を作り傷口を乾燥させる酸化亜鉛を配合。

2.即効性を求めるなら―ステロイドを含む軟膏

ステロイドを含む軟膏は、痛みや赤みに対して即効性があります。しかし、ステロイドには患部の免疫力を低下させたり、副作用が出る場合もあります。使用する際は、薬剤師などに相談し、短期間の使用にとどめるようにするとよいでしょう。

■新サニアゾルD(ゼリア新薬)

〔効果〕炎症やかゆみを抑える効果があり、伸びがよく、速乾性で使用感がよいのが特徴です。

〔成分〕酢酸デキサタゾンという弱いステロイドを配合。

■オイチミンD(サトウ製薬)

〔効果〕やけどの炎症をすみやかに抑えます。

〔成分〕デキサメタゾンという弱いステロイドを配合。

3.感染予防に効果あり―抗生物質を含む軟膏

抗生物質は細菌を殺し、感染を抑える効果がある物質です。抗生物質を含んだ軟膏は、他の怪我や切り傷にも幅広く使えるので、常備しておくとよいでしょう。

■ドルマイシン軟膏(ゼリア新薬)

〔効果〕化膿を防ぎ、感染予防にも効果があります。

〔成分〕二種類の抗生物質を配合。多くの菌に対して抗菌作用があります。

4.できてしまったやけどの傷跡に

やけどが跡に残ってしまったとき、傷跡をできるだけきれいにするための塗り薬があります。時間が経ったからとあきらめずに、試してみてはいかがでしょうか。

■アットノン(小林製薬株式会社)

〔効果〕血流を改善して、皮ふの新陳代謝を促し、傷あとを目立たなくする薬です。透明ジェルタイプの塗り薬で、1日1~数回、適量を患部にすりこむか、またはガーゼなどにのばして貼ります。

〔成分〕血行促進作用、抗炎症作用、水分保持作用があるヘパリン類似物質を配合。

病院で処方される薬は?

やけど_医師とカルテ

やけどの深さは、やけどをしたばかりの時は診断が難しい場合があります。心配な場合は、すみやかに診察を受けるようにしましょう。病院で処方される薬については、やけどの症状や範囲によって、様々使い分けがされています。具体的には、以下のようなものがあります。

  • 感染を予防する薬:抗生剤軟膏(ゲンタシン軟膏など)、ポピドンヨードゲルなど。
  • 傷の治りを早くする薬(赤みや痛みを和らげる薬):ステロイド(リンデロンVG軟膏、アンテベート軟膏、ロコイド軟膏、テラ・コートリル軟膏、フルコートFなど)、エキザルベ、ワセリン軟膏、創傷被覆材など。
  • 傷が潰瘍になった時に使われる薬:ゲーベンクリーム、フィブラストスプレー、リフラップ軟膏、プロスタンディン軟膏、アクトシン軟膏、ユーパスタ軟膏、ブロメライン軟膏、ソルコセリル軟膏など。
  • 傷痕を治しやすくする薬:ヒルドイドソフト軟膏

処方された薬について、不明な点がある場合は、医師や薬剤師によく確認し、方法や用量を守って使用するようにしましょう。

まとめ

あなたのやけどに効きそうな薬はありましたか?小さなやけどは放っておいてしまいがちですが、薬を上手に使うことで、傷跡を最小限にとどめることができます。よく分からない場合は薬剤師に相談して、自分の症状にあった薬を見つけ、適切な処置を心がけたいものです。

参照リンク

日本皮膚科学会ガイドライン|熱傷診療ガイドライン(PDF)

国立病院機構熊本医療センター|熱傷の初期治療について

日本熱傷学会|熱傷に関する簡単な知識

大塚製薬|オロナイン公式サイト

ゼリア新薬|主要製品情報

小林製薬株式会社|アットノン

やけど(火傷)による水ぶくれ処置の3ステップ