胃下垂になると太りにくくなるといわれますが、実際は痩せているから胃下垂になっていると考えられます。胃下垂の状態だけで特に症状がないのであれば、治療する必要もありませんが、食べるとムカムカする・下腹が膨れて重いなどの症状があれば治療が必要になります。胃下垂に悩んでいる場合にはどんな治療が行われるか、解説します。
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症状のある胃下垂の検査は?
「胃下垂」自体は胃の形を表す言葉であり、病名ではありません。何の症状もなく、人間ドックなどを受けて初めて胃下垂だとわかる人もいます。
ですが、何らかの症状があれば検査が行われます。そこで胃に潰瘍やがんなどが見つからなければ、機能性ディスペプシアとして治療が行われることになります。胃下垂の症状については「食べても太らないから羨ましい、は間違い?!胃下垂の症状って?」をご覧ください。
胃腸症状があり、胃に潰瘍やがんなどがないか確かめる場合、以下のような検査が行われます。
- 上部消化管X線検査(胃透視):バリウムを飲んで胃の形態や動きを観察する
- 内視鏡検査(胃カメラ):口や鼻から胃にカメラを入れて胃の状態を観察する
- 超音波検査(腹部エコー):胆嚢や肝臓、膵臓などに異常がないか調べる
- 血液検査:肝機能や血糖値、膵臓機能などの生化学検査や炎症反応などを調べる
- 内視鏡検査時にピロリ菌感染の有無を調べるために組織を採取する
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機能性ディスペプシアの診断基準は?
上記のような検査を行っても胃潰瘍や胃がんなどが発見されず、以下のような症状がみられる場合に機能性ディスペプシアと診断されます。
- 食後のもたれ感がつらい
- 普通の量の食事でも、すぐにお腹が張ってしまう
- 心窩部痛(みぞおちの痛み)、心窩部灼熱感(みぞおちの熱感)がある
- 上腹部が張っているように感じる
- 食後にむかつきが感じられる
- 大量のげっぷが出る
- 腹痛がずっと続くわけでなく、生じたりおさまったりする
- 排便や放屁では症状が改善しない
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胃下垂の治療方法は?
胃下垂で症状があり機能性ディスペプシアと診断された場合、胃酸の分泌を抑える制酸剤や胃粘膜保護剤、消化機能改善剤などが処方されます。また不安や緊張が強い時には、抗不安剤なども処方される場合があります。
ただ軽度の症状であれば、生活習慣の見直しだけで改善できることが少なくありません。下記に気を配り、生活習慣の改善に務めると良いでしょう。
- ストレスや過度の緊張、過労、睡眠不足などを起こさない
- 甘い物や脂っこいもの、刺激物などを避ける
- 良く噛んで食べる
- 食べ過ぎないようにする
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まとめ
胃下垂の治し方がわかったでしょうか。胃下垂になってしまったら、元の位置に戻すのは難しいかもしれません。でもこれ以上に悪くならないようにするために、生活を見直し胃に負担をかけないようにしましょう。