<【図解】「虫歯の進行度と治療法・早わかり」はこちら>

歯が何かいつもと違う。例えば、歯が黒くなっている、冷たいもの・甘いものにしみる、何もしないでもズキズキする、歯茎から膿が出る・・・なんてことありませんか。ただの汚れや一時の知覚過敏なのか、それとも虫歯なのか・・・わからないときってありますよね。

あれっ?と思ったあなた、もしかして、虫歯かもしれません!

今回は虫歯についての詳しい解説と、受診の目安についてお話します。図版は、クリックまたはタップで拡大しながらご覧ください。

目次

虫歯って何?

虫歯とは、歯が壊れる病気のことです。歯は骨よりも硬く、人間の体の中で一番硬いものです。その歯がなぜ壊れてしまうのか、みなさん不思議ではありませんか?

なぜ虫歯になるの?

私たちは毎日食事をします。食べ物の中には糖分が含まれています。また、私たちの口の中には必ず小さな細菌がいます。

この口の中の細菌と糖分が合わさることで虫歯発生の原因になります。

口の中の細菌+食べ物の中の糖分=虫歯発生 という図式です。

 
歯が痛い-どうして虫歯になるの-図解

2つが合わさると、歯の破壊へまっしぐら

細菌は糖分をエサにしてどんどん増えていきます。歯磨きを忘れてしまったり、できなかったりしたとき、歯に白いべったりしたもの(歯垢)がたまってしまった経験はありませんか?これが、糖分によって増えた細菌の塊(プラーク)です。

細菌は酸を出します。この酸が歯を溶かしてしまい、歯が壊れていくのです。

お口の中の菌も食事の糖分も、歯みがきによってある程度減らすことができます。

効果的にお口の中の汚れをとるためには、正しい歯みがきが必要です。

虫歯の重症度について

 

虫歯にも重症度があり、軽度から重度まで様々です。

ここではC1C4の虫歯の分類について説明します。

C1:歯の表面の虫歯

初期の、歯の一番表面にできた虫歯です。症状がなく、自分では気づきにくいのですが、早期発見により早めに処置をすることで簡単な治療で終わることができます。また、しっかりと歯みがきをしたり、フッ素を歯に塗ったりすることで虫歯の進行を止めることができます。

C2:歯の内面の虫歯

虫歯が歯の表面を溶かし切ってしまい、中の方にまで進んでしまったものです。歯の中には細い管があり神経と通じているため、冷たいものや甘いものがしみたりします。悪化する前に早めの処置が必要です。

C3:歯の神経まで達した虫歯

虫歯がさらに深くまで進み、神経にまで達したものです。自然とズキンズキンとした痛みが出たり、冷たいものだけでなく熱いものにもしみたりと深刻な事態となってきます。急いで処置をする必要があります。

C4:歯の根元だけが残っている虫歯

歯の根っこだけが残っている状態で重症です。神経が死んでしまい、痛みがなくなりますが膿がたまることもあります。歯を抜かなくてはならないことも多いです。

虫歯の治療

虫歯の重症度により治療の内容が違います。

C1

歯みがき指導フッ素塗布を行う。虫歯を除去し、樹脂による補填を行うこともある。

C2

樹脂や金属等、インレー(削った部分の詰め物)・アンレー(歯冠の大部分を補填)等の人工物で補填する。

C3

虫歯と神経を除去した後、根っこの治療を行い、歯冠を金属または樹脂等により補填する。

C4

残せるならば根っこの治療後、歯冠を補填。抜歯が必要な際は抜歯後、入れ歯・ブリッジ・インプラント等の人工物で補填する。

治療は歯科医院により様々なものがあります。実際にどんな治療があるか聞いてみるのがいいでしょう。
虫歯の進行度と治療-図解

虫歯の受診の目安

何かおかしいけどいつ受診すればいいかわからない。そんなときのために、すぐに受診する必要がある項目をまとめました。

こんな時は、早めに歯科を受診しましょう。
虫歯の受診のめやす-図解

まとめ~歯の予防の大切さ~

一度虫歯になると歯はもう元には戻りません。すこしでも自分の歯を残すために、あれっ?と思ったらすぐに歯科を受診しましょう。

また、一番良いのは虫歯になってから治療をするよりも、虫歯になる前に防ぐことです。虫歯になると歯を人工物で置き換えることで治療をしますが、健康な歯よりも治療した歯は再度虫歯になる確率が高いのです。

人工物ではない天然の歯が一生残るように、虫歯になる前に普段の歯みがきを徹底する、定期的に歯科検診を行うことが一番の歯を保つための近道です。