「風邪」とは、ウイルスが鼻や喉などに感染して発生する急性の炎症を指します。風邪の症状はさまざまですが、頭痛を伴うことも多くあります。本記事では、風邪による頭痛にはどうやって対処すればいいかを解説していきます。

目次

どうして風邪で頭痛が起きるの?

風邪をひいた際に生じる頭痛(二次性頭痛)は、発熱や筋肉痛などにより引き起こされます。特にインフルエンザなどでは、高熱によって頭痛が生じることが少なくありません。

風邪をひくと、体は原因となったウイルスを追い出そうとします。すると血流をよくするために血管が広がり、血管の周辺が刺激されることで頭痛が起こってしまうのです。

このほか、咳やくしゃみなどによる“いきみ”が頭痛の原因となることもあります。これは一次性咳嗽性頭痛といいます。

加えて片頭痛持ちの方の場合、体調の変化が頭痛を起こす刺激となるため、風邪によって片頭痛が誘発されるケースもあります。さらに後頭部の両側が痛む緊張型頭痛も風邪によって症状が悪化することがあるなど、風邪の際の頭痛といってもその原因は様々なのです。

自宅でできる、頭痛を和らげる3つの対処法

伸びをする女性-写真

体を休める

風邪で生じる頭痛は、多くの場合「頭が重い」「ぼーっとする」といった程度のものです。そのため、最も効果的な改善法は静かな場所で安静にすることでしょう。十分な栄養をとり、休息を取ることが症状の改善に繋がります。

裏を返せば、安静にすることもままならないほどの頭痛の場合、風邪が原因ではない可能性があるということです。その場合は、医師に相談しましょう。

痛みのある部位を冷やす

風邪による頭痛の主な原因は、血管が広がってしまうことです。そのため、まずは痛む部分を冷やして、神経の刺激を抑えましょう。

氷をビニール袋に入れたものなどを痛む部分に当てます。冷たい刺激で筋肉や血管が収縮することで、痛みが和らぐのです。

こめかみをおさえる(片頭痛の場合)

ズキンズキンと脈打つように痛む片頭痛の場合、こめかみを押さえて血流を阻害すると良いでしょう。入浴や運動、マッサージなどを行うと血管をより広げてしまうため、控えてください。

風邪薬と頭痛薬、一緒に飲んでもいいですか?

サプリメント-写真

結論から言うと、風邪薬と頭痛薬の併用は基本的に避けるべきです。

ほとんどの市販の風邪薬には、頭痛薬でも使われる消炎鎮痛成分が含まれています。これは解熱や痛み止めの効果を持つ成分です。つまり、風邪薬と頭痛薬には同じ効果を持つ成分が含まれているといえます。

そのため、風邪薬と頭痛薬を同時に服用すると、効き目が強すぎたり、副作用が起こりやすくなったりします。また、薬を長期間にわたって使い続けた場合、薬物乱用頭痛になることもあります。

風邪による頭痛の症状が強く、薬で抑えたいと考える場合は、自己判断で市販薬を服用するのではなく医師や薬剤師に相談してください。

まとめ

風邪のときの頭痛はつらいものです。しかし、我慢できないほどの痛みである場合には、別の病気が原因となっている可能性もあります。また、風邪薬と頭痛薬を併用することで思わぬ副作用が生じることもあり得ます。

頭痛がすると感じた場合、まずはゆっくり休み、症状がなかなか改善しないようであれば医師に相談するようにしてください。