かぜ薬の中でもよく目にする「ベンザブロック」シリーズ黄色、銀色、青色と別れており、症状に合った薬が選びやすいよう工夫されています。

けれども、喉の痛みによく効く薬は鼻症状には効かないの?また熱を下げることはできないの?など、色々と疑問に思うこともあるでしょう。

そこで今回は「ベンザブロック」シリーズについて詳しく見ていきたいと思います。

目次

黄色のベンザブロック

ベンザブロックSプラス

剤型

錠剤・カプレット

使用可能年齢

7歳から

成分

  • アセトアミノフェン:子供でも使える解熱鎮痛成分。
  • ヨウ化イソプロパミド:鼻水を抑えます。
  • d-クロルフェニラミンマレイン酸塩:鼻水やくしゃみを抑えます。
  • トラネキサム酸:炎症を和らげ、喉の腫れや痛みを緩和します。
  • ジヒドロコデインリン酸塩:しっかりとした効き目の止め成分。
  • dl-メチルエフェドリン塩酸塩:気管支拡張成分。
  • 無水カフェイン:頭痛を緩和します。
  • リボフラビン(ビタミンB2):粘膜の正常化を助けます。
  • ヘスペリジン(ビタミンPの一種):血流改善や抗炎症作用があるといわれています。

副作用

咳止め成分のジヒドロコデインリン酸塩による便秘、鼻水止め成分のd-クロルフェニラミンマレイン酸塩・ヨウ化イソプロパミドによる眠気、口渇などが表れやすいです。

またヨウ化イソプロパミドはヨウ素を含むため、甲状腺機能疾患がある方は注意が必要です。

d-クロルフェニラミンマレイン酸塩は前立腺肥大・緑内障を悪化させる恐れ、またdl-メチルエフェドリン塩酸塩は高血圧・心臓病・糖尿病を悪化させる恐れ、トラネキサム酸は血栓をできやすくする恐れがあるため、該当する方は使用を控えるか医師に相談しましょう。

特徴

7歳から服用できるため、家族で兼用できます。

鼻水を抑える成分がしっかりとはいっているため、鼻症状がひどい方におすすめです。

またイブプロフェンは入っていないものの、トラネキサム酸が喉の炎症を和らげてくれる効果があるため、熱・喉・鼻に効果的な薬となっています。

ベンザブロックS

剤型

錠剤・カプレット

使用可能年齢

7歳から

成分

ベンザブロックSプラスとほぼ同じで、リボフラビン(ビタミンB2)だけ配合されていません。

銀色のベンザブロック

多様な薬-写真

ベンザブロックLプラス

剤型

錠剤・カプレット

使用可能年齢

15歳から

成分

  • イブプロフェン:抗炎症作用が強く、喉の痛み腫れによく効く解熱鎮痛剤。
  • 塩酸プソイドエフェドリン:鼻血管が収縮させ鼻づまりを緩和します。
  • L-カルボシステイン:去痰成分。
  • d-クロルフェニラミンマレイン酸塩:くしゃみ、鼻水を抑えます。
  • ジヒドロコデインリン酸塩:咳止め成分。
  • 無水カフェイン:頭痛緩和成分。

副作用

便秘、眠気・口渇などが表れやすいです。イブプロフェンが入っているため胃腸障害の恐れもあります。また前立腺肥大・緑内障の方は注意が必要です。

塩酸プソイドエフェドリンが配合されているため高血圧・心臓病の方は服用してはいけません。加えて、甲状腺機能障害・糖尿病の方は注意が必要なので、医師に相談してください。

特徴

イブプロフェンが配合されているため、喉の腫れや痛みに効果的です。

病院で処方されるような去痰成分も入っているため、痰が絡んだにもおすすめです。

しかし塩酸プソイドエフェドリンが配合されているため、鼻づまりにも効果的ですが、服用してはいけない病気の方もいるため、事前にしっかりと確認してから購入する必要があります。

ベンザブロックL

剤型

錠剤・カプレット

使用可能年齢

15歳から

成分

ベンザブロックLプラスとほぼ同じですが、鼻症状を抑えるd-クロルフェニラミンマレイン酸塩3.5mgがベンザブロックLではクロルフェニラミンマレイン酸塩7.5mgを配合しています。鼻症状に対する効果はd-クロルフェニラミンマレイン酸塩の方がクロルフェニラミンマレイン酸塩に対して約2倍であるため、配合量は違えど効果はあまり変わりありません。しかしクロルフェニラミンマレイン酸塩の方が7.5mg配合されているため副作用が出やすいとされています。

青のベンザブロック

ベンザブロックIPプラス

剤型

錠剤・カプレット

使用可能年齢

15歳から

成分

  • イブプロフェン 360mg:炎症を抑え、熱を下げます。
  • アセトアミノフェン 180mg:子供でも使える解熱鎮痛成分。
  • dl-メチルエフェドリン塩酸塩:気管支拡張成分。
  • d-クロルフェニラミンマレイン酸塩:くしゃみ、鼻水を抑えます。
  • ジヒドロコデインリン酸塩:咳止め成分。
  • 無水カフェイン:頭痛緩和成分。
  • アスコルビン酸カルシウム(ビタミンC):風邪のときに消耗しやすいビタミン。
  • ヘスペリジン(ビタミンPの一種):血流改善や抗炎症作用があるといわれています。

<副作用>

便秘・眠気・口渇が生じやすいです。また前立腺肥大・緑内障・高血圧・心臓病・糖尿病・消化性潰瘍の方は注意が必要ですので、控えるか医師に相談してください。

<特徴>

2種類の解熱鎮痛剤が配合されているため、熱などに効果的です。また咳止め、鼻症状に対する成分もしっかりと配合されているため、咳、鼻、熱とオールマイティに効きます。

ベンザブロックIP

剤型

錠剤・カプレット

使用可能年齢

15歳から

成分

ベンザブロックIPプラスでは解熱鎮痛剤がイブプロフェン360mg+アセトアミノフェン180mgとなっていますが、ベンザブロックIPではイブプロフェン450mgのみ。d-クロルフェニラミンマレイン酸塩がクロルフェニラミンマレイン酸塩として配合され、アスコルビン酸カルシウムが配合されていません。

まとめ

今回はベンザブロックの3種類について詳しく見ていきました。かぜ薬といっても、入っている成分で、何の症状を一番におさえることができるかが変わっていきます。

今回のベンザブロックプラスシリーズを以下にまとめました。

 シリーズ名 剤型 年齢 特徴
ベンザブロックSプラス

 

錠剤
カプレット
7歳~ 唯一7歳からの服用が可能。

鼻水・くしゃみなどに効果的で、胃にも負担がかかりにくい。

常備薬として置いておきやすい。

ベンザブロックLプラス

 

錠剤
カプレット
15歳~ 喉の痛み・腫れに効果的なイブプロフェンが配合されているため、喉・咳・痰の症状がつらい方におすすめ。

鼻づまりも緩和するが、高血圧・心臓病・甲状腺機能障害・糖尿病の方は服用禁止。

ベンザブロックIPプラス

 

錠剤
カプレット
15歳~ 2種類の解熱鎮痛剤が配合されており、熱症状がつらい方におすすめ。

基本的な鼻症状や咳、熱などはすべての商品で抑えることはできますが、特に喉や痰がつらければベンザブロックLプラス、がつらければベンザブロックIPプラス、鼻水がつらければベンザブロックSプラスにするなど使い分けてください。