虫刺されのかゆみが収まったあと、いつの間に虫刺され跡が残っていた…という経験はありませんか?こうした虫に刺されたあとなどの傷跡は、年を重ねるごとに消えにくくなります。虫刺され跡が足や腕にあると、気になっておしゃれも楽しめなくなりますよね。
そこで今回は、この虫刺され跡をケアするお薬について詳しく見ていきたいと思います。
なぜ虫刺され跡ができるのか?
では、そもそもなぜ虫刺されの跡がいつまでも消えないのでしょうか?
傷跡は「炎症後色素沈着」と呼ばれ、虫刺されなどの炎症が元となってできるシミのことを指します。皮膚に炎症が起きることでメラニン色素の合成が促進され、肌に残りシミとなってしまうのです。
虫刺されの場合、かゆみで患部を掻くことでより炎症が広がりシミができやすくなるとされています。そのため虫刺され跡を最小限にするためには、早めにステロイド外用剤で炎症を抑えて掻きむしらないことが一番重要となってきます。
虫刺され跡に使われる薬
それでは具体的にどのような薬を用いればよいのか見ていきましょう。
アットノンEXクリーム、ジェル、ローション
CMなどで有名なのでご存知の方も多いでしょう。傷跡などを目立たなくする効果のある市販薬で、コンシーラータイプも存在するため、跡を隠しながら治すこともできます。
主に、次の3つの成分が含まれています。
ヘパリン類似物質
医療用のヒルドイドソフトなどの主成分で、アトピーの方などにも保湿としてよく用いられる成分です。水分保持作用・血行促進作用があり、皮膚の新陳代謝を促すことで虫刺され跡を改善させます。
グリチルリチン酸
抗炎症作用によって赤みなどを抑えます。
アラントイン
組織修復作用によって皮膚の再生を助けます。
アトキュア
アットノンと同様ヘパリン類似物質を用いた塗り薬です。傷跡などを目立たなくさせる目的で使用されます。
ヘパリン類似物質のほか、下記のような成分が含まれています。
ビタミンA油
角化した皮膚の新陳代謝を助けて皮膚の生まれ変わりを助けます。
ハイドロキノン
皮膚科などにいくと処方してもらえるお薬で、濃度が低いものであれば市販の化粧品にも配合されています。
美白や色素沈着に効果的とされていますが、濃度が濃いと刺激性があり慎重に使う必要があるため、濃度の濃いものは病院での処方に限られています。また保険がきかないため通常の処方薬より高めですが、病院によって値段や濃度が変わってきます。
人によっては皮膚が赤くなったり、ピリピリしたりなどの副作用が生じることがありますので使用する際は慎重に、またこのような症状がでるようなら医師に相談してください。
商品としては、次のようなものが市販されています。
- プラスナノHQ:ハイドロキノン4%配合、美白効果でシミを目立たなくさせます。
- QuSomeホワイトクリーム1.9:ハイドロキノン配合、肌に明るさをもたらし、色素沈着にも用いられます。
またこれらの薬は塗ってすぐ効くものではなく、お肌のターンオーバーに合わせて4週間以上塗り続けて効果を判断する必要があるでしょう。
虫さされ跡の予防方法

虫刺され跡は一度できてしまうととても厄介です。できてしまった場合は仕方がないですが、予防できるものなら予防したいものですよね。虫刺され跡ができないようにするためには以下のことに注意しておく必要があります。
- 虫に刺されないために虫よけスプレー、長袖長ズボンなどの準備を怠らない。
- 虫に刺された後掻きむしらない。かゆい場合はすぐに薬を塗るか、氷水で患部を冷やす。
- 虫刺され跡は紫外線に当てない(シミができやすくなるため)。
まとめ
虫刺され跡は、対処方法に悩むことも多いでしょう。早くきれいに治したいのであれば皮膚科にかかるのが一番だと思いますが、時間がなかったりお金がなかったりと難しい面もあります。
そういった場合は今回ご紹介した塗り薬を塗って様子を見たり、 メラニンの合成を抑えるビタミンCを積極的にとったりするなどしてケアしていきましょう。
また予防方法なども頭に入れておき、ケアに追われなくても済むよう日頃から注意しておきましょう。