暑くなってきて露出する部分が増えてくると、肌の状態が気になりませんか?特に腕を出すと二の腕にブツブツができていて、ノースリーブが着られない!という人もいるのではないでしょうか。この二の腕にできてしまうブツブツが一体何なのか、また原因についてなどをここで説明していきます。

目次

二の腕にできるブツブツとは?

二の腕にできるブツブツには、いくつか原因と考えられる疾患があります。また疾患ではなく、日頃の生活習慣が原因である場合もあります。

ブツブツの原因が疾患である場合、赤い発疹なのか、皮膚と同じ褐色の発疹なのか、かゆみがあるかなどで診断は分かれます。また二の腕だけにできているのか、他の部分にも似たようなブツブツがあるか、ブツブツができている人の年齢でも診断は分かれる所です。

ブツブツができる生活習慣とは?

ブツブツができる原因は、単なる肌荒れの可能性もあります。生活習慣によって肌荒れが起き、ブツブツになっているのかもしれません。肌荒れについての詳しい内容は「不規則な生活が原因かも!肌荒れを解消する6つの工夫 」をご覧ください。

ブツブツができる原因と考えられる疾患は?

遺伝 家族性

単なる肌荒れではない場合、二の腕にブツブツができる原因として、可能性のある疾患には次のようなものがあげられます。

1.毛孔性苔癬によるもの

毛孔性苔癬は毛孔性角化症ともいわれる皮膚の病気です。小児期から思春期までに多く、20歳くらいから減り始め、30歳頃には消えていることが多いものです。

小さな丘疹ができ、触るとザラザラしています。普通の皮膚の色か薄い紅色で、無症状であることが多いようですが、時々軽いかゆみを訴える人がいます。かゆみは肌が乾燥し冬場に悪化しやすくなります。二の腕以外にもお尻や太ももにもできることがあります。

原因は遺伝が大きく関わっているとされます。また、アトピー体質や肥満があるできやすいとされています。

2.アトピー性皮膚炎によるもの

アトピー性皮膚炎はアレルギーが原因で起きる疾患です。アレルギーについては「アレルギーの原因と5つの症状!考えられる9つの病気」をご覧になってください。このアトピー性皮膚炎でも、二の腕にブツブツができてしまうことがあります。

3.光線過敏症によるもの

汗を拭く女性

日光に当たることで、ブツブツができたり、かゆみが出たりするものです。原因は遺伝性・代謝の異常・アレルギーなどもありますが、一番多いのが薬剤性です。

塗り薬や貼り薬を使用したところに日光が当たり起こるものを、光接触皮膚炎といい、内服薬で起きるものを光線過敏型薬疹といいます。原因となる薬は多種多様となります。

4.あせもによるもの

あせもには汗疹(かんしん)という病名があります。汗をかきやすい夏場に悪化します。たくさん汗をかいたのに汗が出る汗管が詰まり、汗が表面に出ることができず皮膚の中に溜まることによって起こります。

汗疹は水晶様汗疹、紅色汗疹、深在性汗疹と3つの種類がありますが、よく見られるのは、紅色汗疹です。たくさん汗をかいたときに、額や首筋、腕や足の内側などに、ごく小さい赤い発疹ができます。かゆみがありますが、汗が出始めると痛みに変わります。あせもについては「かゆ~いあせも。原因とメカニズムは?」の記事もご覧ください。

5.にきびによるもの

にきびは尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)というものです。毛穴の出口が狭くなり、皮膚の中に皮脂のかすが溜まることで起きます。顔や胸、背中などに好発しますが、腕などにできる場合もあります。思春期に多い病気です。

6.マラセチア毛包炎によるもの

毛孔性苔癬は30歳くらいまでに治まりますが、それ以降の年齢に見られる、夏場に悪化する病気です。マラセチアというカビが原因で、健康な肌にもいる常在菌です。これが高温多湿な環境やステロイドの外用の影響で、正常範囲を超えて増殖した場合に起こります。

軽症だと二の腕や背中、胸などに赤いブツブツができる程度ですが、重症になると白い膿を持ちます。ニキビやあせもと間違われる場合があります。

まとめ

二の腕にできるブツブツなら、毛孔性苔癬と考えられる場合が多いですが、思春期を通り越せば軽くなるはずです。ある程度の年齢でできるときは、違う病気を考える方が良いかもしれません。間違った対応をしないためにも、皮膚科で診断を受ける方が無難です。