急に出現する発疹は、子供に多く見られる症状です。しかし、大人になって急に現れる発疹も見た目や症状が様々で、要因は色々あります。自己判断によって市販の薬を使用する前に、発疹の原因を確かめてみましょう。今回は、大人になってから現れる発疹の主な種類をまとめます。

目次

発疹がみられる主な病気とは?

「子供の病気」と思われている病気に、大人になってからかかることもあります。発疹が症状として出てくる病気は様々にあるので、発疹の他の症状に気をつけて観察してください。

疾患名 かゆみ 発疹の他の主な症状
帯状疱疹 ピリピリチクチクする痛みを伴い、身体の一部の半身に赤い発疹が帯状にできて水膨れになる
手足口病 主に手のひら、足の裏、足背(足の甲)、口の中に水疱性の発疹ができる
大人は子供に比べて高熱になったり、重症化したりしやすいので注意が必要
水ぼうそう 赤い発疹ができ水膨れになり、かさぶたになる
大人は重症化しやすく、発疹の出る前に発熱することも
はしか 鼻水、結膜炎に続いて発熱し、解熱とともに口の中に白い斑点ができ、再度発熱とともに全身に赤い発疹ができる
風しん 風邪症状から発熱し、顔に小さくて赤い発疹ができ、全身に拡大する
溶連菌 喉の痛みと発熱
舌が赤くなってぶつぶつができる
身体に発疹ができることもある
汗疱(かんぽう) ☓~◯ 手の平・手指や足の裏に小さな水疱が突然現れる
湿疹化するとかゆくなることがある
じんましん 急にかゆみの強い発疹があちこちにできる
個々の発疹は数時間で消えるが、また出現する
かぶれ(接触性皮膚炎) 皮膚に接触した物質の刺激によるアレルギーで起こる赤い発疹
水疱ができることもある
虫さされ 症状には個人差がある。同じ虫に刺されても、かゆみを感じる人と感じない人がいる
しもやけ 血行障害で起こる
手足の指先、頬、耳たぶなどにかゆみを伴う紅斑や紫色の腫れが起こる
りんご病 大人では、顔がりんごのように赤くなる、というよりは顔がほてることが多い
上肢、太ももなどに小さな赤い斑点ができる
手、足や膝などに関節炎が起きる
高熱、倦怠感が出ることも
薬疹 ☓~◯ 初回の服用では1~2週後、2回目以降の服用では数日で症状が出る
様々な症状が出現しうるが、広範囲に左右対称に出ることが多い

 

 

こんなときは、皮膚科を受診

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放置するのではなく、治療が必要な発疹を見分けるために、米国皮膚科学会は発疹に伴う6つの症状を紹介しました。気になる症状があれば、早めに医師の診察を受けるようにしましょう。

1.発疹が全身に広がる

身体全体に発疹が出たときは、アレルギー反応感染が疑われることがあります。

2.発疹と同時に熱が出る

発熱を伴った発疹が出たときは、アレルギー反応感染が疑われることがあります。

3.突然発疹が現れて急に広がる

突然現れる発疹は、アレルギーが原因のことがあります。特に薬物アレルギーは起こる頻度が高く、危険な場合もあります。

突然の発疹と同時に呼吸困難を起こしたときは、救急車で医療機関を受診しましょう。

4.発疹が水膨れになる

発疹が水膨れになったり皮膚が切れてしまったりしたときは、アレルギー反応、薬物に対する反応や内因性の要因が考えられます。水膨れが目の周り、口の中や陰部の複数の箇所にできたときは、医療機関を受診しましょう。

5.発疹が痛い

発疹に痛みが伴った場合は、早めに医師の診察を受けましょう。

6.発疹が感染している

発疹部分をかいたことによって感染が起きる場合があります。発疹が腫れたり痛んだり、熱くなったり浸出液が出たりすることがあります。

まとめ

急に発疹が起こる病気は様々あり、子供の病気と思われている疾患に大人になってかかることもあります。大人の方が重症になる病気もあるので、発疹が全身に広がったり、赤くなったり、熱が出たり痛かったり水膨れになっていたりするときは、早めに皮膚科を受診するようにしましょう。