目次

「朝起きてから微熱があるっぽいなぁ」と思ったとしても、多くの方がその原因を風邪だと思ってしまうのではないでしょうか?もちろん、その微熱は普通の風邪であることがほとんどです。しかし、その裏には様々な病気が隠れている恐れがあります。中には、命を脅かす病気も存在します。ですから、「自分の微熱がそういった病気のサインではないか」このことを確認するため、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

微熱とは

平熱時の体温を35.0℃~37.0℃未満とすると、発熱によって37.0~38.0℃になった状態を微熱といいます。38.0℃以上になると高熱と呼ばれます。

微熱の状態は通常の風邪で見られる発熱です。しかし、風邪で微熱が続く期間は短いはずなのに、その期間が長く続いている場合は他の病気を疑う必要があります。

微熱を伴う病気

熱をはかる女性2

風邪

微熱といえば、通常は風邪を疑います。風邪は微熱の症状のほか、鼻水やくしゃみ、喉の痛みなどの症状が見られます。これらの症状は約1週間以内で治るものがほとんどで、微熱も3日以上続くことは多くありません。

肺結核

肺結核は結核菌という細菌が肺に感染することで起こる病気です。肺結核でもくしゃみやが見られますが、その痰に微量の血が混じっていることがあります。また、微熱の症状も2週間以上続きます。

肺結核になりやすいのは、高齢者の方や赤ちゃんなど免疫力の弱い方です。しかし、成人でも過労やストレスなどで免疫力が低下した場合には結核に罹患することもありますので、長引く微熱とには要注意です。

結核については「長引く「咳」は結核が原因!? 感染の連鎖を断ち切るには」の記事もご覧ください。

虫垂炎

虫垂は大腸にぶらさがっている小さな管腔臓器です。虫垂炎はこの虫垂に炎症が起きています。この病気も37~37.5℃ほどの微熱が続きます。しかし、虫垂炎は突然急激な腹痛が起こり、吐き気や嘔吐も伴います。また、腹痛が移動するのも特徴で、みぞおちから右下腹部に移動します。このような痛みがある微熱は虫垂炎を疑います。

虫垂炎の詳しい症状は「急な腹痛…その原因は虫垂炎かも?」に書いていますので、そちらも参考にしてみてください。

尿路結石

尿の通り道に結石ができ、排尿に障害をもたらす病気です。この病気は痛みを伴うだけでなく、尿に血が混じることもあります。また、微熱のほかに吐き気などを伴うこともあります。ですから、微熱があり、尿に血が混じっているような場合にはこの病気を疑う必要があります。

マラリア

海外旅行から帰ってきた後、頭痛だるさ関節痛といった症状に加えて、熱が周期的に出るときはマラリアが疑われます。また、マラリアは治療をしないと意識障害呼吸困難、最悪の場合は死をもたらしうる病気です。

サハラ以南やアフリカ以外にもアジア、特に東南アジアや南アジアなどに行って、上記のような症状が出た場合には医師に相談しましょう。

まとめ

微熱と一口に言っても、その裏には様々な病気が隠れています。微熱の時、ついつい風邪だけを疑ってしまいがちですが、微熱をきたす病気は他にもたくさんあります。中には、マラリアなど命にかかわる病気も存在します。

ですから、なかなか治らない微熱や風邪薬を飲んでも治らない微熱があったとき、上で説明した病気ではないかを医師に相談してみてください。