風邪をひいたときなど、病院に行くとよく出されるのは抗生物質です。抗生物質といってもその種類はたくさんあり、それぞれの薬に色々な特徴があります。

そこで今回は抗生物質の中でもよくみかける「レボフロキサシン」について詳しくお伝えしたいと思います。

目次

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「レボフロキサシン」ってどんなお薬?

レボフロキサシンは一般名なので、あまり聞きなれない薬だと思いますが、レボフロキサシンの商品名としては「クラビット」や「レボフロキサシン「トーワ」」などがあり、この名前なら飲んだことがあるかも…と思いだす方もいらっしゃるのではないかと思います。

レボフロキサシンはニューキノロン系に分類され、錠剤や細粒、点眼剤として処方されています。抗生剤としてよく使われる薬で、最近では後発品のメーカーがOD錠(口の中で溶ける薬)や内用液として販売しており、高齢者や胃ろうの方でも服用・摂取しやすいよう開発が進んでいます。

また一般的に小児には使われない薬なので、ドライシロップなどは存在しません。

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「レボフロキサシン」の効き目は?

ニューキノロン系に分類されるレボフロキサシンは、感染症の原因である細菌の核酸をつくらせない働きをします。核酸は細菌の遺伝子であるDNA、RNAの合成に必要な物質であるため、核酸を作らせないことでその結果細菌は死滅するのです。

具体的な効能効果としては以下のようなものがあげられます。

内服剤

点眼剤

女性の方でしたら、膀胱炎で処方される方も多いのではないかと思います。妊娠中・妊娠の可能性のある女性は基本的に服用してはいけないことになってるので、膀胱炎の方で以前処方されたレボフロキサシンを症状が出たからといって安易に服用するのは注意が必要です。

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レボフロキサシンの用法用量

レボフロキサシンは以前は100㎎を1日2~3回服用していましたが、研究の結果500㎎を1日1回服用したほうが効果が出やすく耐性菌の出現を抑制できることが分かってきました。そのため1錠100㎎の錠剤がなくなり、1錠250㎎と500㎎の錠剤が新たに販売されました。1錠あたりの錠剤は大きくなるのですが、1日1回の服用で良いため、飲み切りしやすくなりました。

「以前ともらった薬と違う!」と感じる方もいらっしゃるかと思いますが、同じ成分で容量が増えて、飲む回数が減っただけですので、安心して服用してください。

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「レボフロキサシン」の副作用

レボフロキサシンの副作用としてよく出現するのは下痢腹痛などの消化器症状です。これは抗生物質が腸内細菌のバランスを崩してしまうためです。少しくらいなら服用を続けて様子見で大丈夫ですが、悪化するようなら医師に相談してください。

 

またその他にも

  • 発疹
  • 頭痛、めまい

重大な副作用として

  • アナフィラキシー
  • 低血糖
  • 痙攣
  • 横紋筋融解症
  • 中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群
  • 肝障害・腎障害

等がありますので、異常が認められたらすぐに医師に相談してください。

「レボフロキシン」の正しい服用方法

レボフロキシンは抗生剤ですので、医師の指示された日数はしっかりと飲み切るようにしましょう。途中でやめてしまうと耐性菌が出現しやすくなります。

一緒に服用しない方がよいもの

ロキソプロフェン、イブプロフェン等の解熱鎮痛剤

併用することで痙攣を誘発する恐れがあるとされています。もし市販の解熱鎮痛剤を使いたいならアセトアミノフェンを用いた商品を使うようにしましょう。

マグネシウム製剤や鉄強化食品

マグネシウム製剤(よく便秘などに用いられます)や鉄強化食品などに含まれるマグネシウムなどとレボフロキサシンは相性が悪く、一緒に飲むことでレボフロキサシンの効果が薄まってしまう恐れがあります。同時に服用することは避けて、2時間以上あけてから服用するようにしてください。

まとめ

レボフロキサシンは抗生物質の中でも比較的よく処方される薬なので、今まで飲んだことがあるといった方も多いと思います。しかし一緒に服用してはいけないものまではご存じでないかたが多いのではないでしょうか。

しっかりと病気を治すためにも安全に飲み切る必要がありますので、今回の記事を参考に服用していただければ幸いです。