睾丸(こうがん、いわゆるタマ)や陰嚢(いんのう、いわゆるフクロ)が腫れているのに偶然気づいて、驚いた男性はいませんか?なかなか他人に相談しにくい部位ですが、もしかすると睾丸に異常が生じていたり、病気が原因となっていたりするかもしれません。今回は、睾丸や陰嚢が腫れている時に疑われる原因について紹介します。

目次

睾丸とは? 陰嚢とは?

睾丸は精巣とも言われ、男性が精子を作る場所です。その睾丸を包む袋の部分を陰嚢(いんのう)と呼びます。

睾丸自体が腫れる場合と、睾丸は腫れていないのに陰嚢が腫れる場合では、原因となる病気が異なっている可能性があります。

痛みの有無は判断材料の一つ

睾丸や陰嚢が腫れていても、痛みが出る場合痛みが出ない場合があります。痛みがあるかないかは、何が原因なのか判断する上での材料になります。

ただし、痛みがないからといって放っておいて良いものでもありません。例えば睾丸の腫瘍は痛みが普通ないので、痛みがなくても病院へ受診するようにしましょう。

睾丸が腫れているときに疑われる原因

精巣炎(睾丸炎)

精巣炎は大人になってからおたふく風邪になると合併する代表的な病気です。高熱とともに痛みを伴って睾丸が腫れてきます。男性不妊の原因となります。

精巣(睾丸)腫瘍

睾丸にできる腫瘍は、良性はまれで、多くは悪性です。10万人に1人の割合で発症する稀ながんです(がん研有明病院より)。

しこりがみられますが、通常は痛みがないため受診が遅れるケースがあります。しこりは急速に大きくなり、小さくてもたちの悪いがんは、転移が早いことがあり、リンパ節や肺の転移が先に見つかることがあります。20~30代の若い患者さんが多く早期発見、早期治療が特に重要とされています。外科的切除が治療の基本ですが、抗がん剤や放射線治療が良く効くがんもあります。

詳しくは「若い男性が注意したい精巣がん。原因や種類などを紹介!」をご覧ください。

精巣上体腫瘍

精巣のわきにある精巣上体に発生する腫瘍で、良性が多く、悪性はまれです。

精巣腫瘍と鑑別が難しいこともあり、大きくなるようなら手術が必要です。

陰嚢が腫れているときに疑われる原因

陰嚢水腫

睾丸の周りにあって包んでいる膜に水が溜まる病気です。子供にみられることが多いです。

水が溜まる理由は、本来生まれた直後にふさがるはずの腹部と陰嚢との間にある膜がふさがらず、陰嚢に腹水が流れ込むことで生じます。大人の場合は炎症と思われます。

症状は、陰嚢の腫れ、増大すると圧迫感を覚えます。

精巣上体炎

細菌などが尿道から入り逆行性に感染をおこし精巣上体にしこりを作ります。

時に大きく腫れ、炎症のため強い痛みがあります。慢性化すると痛みはなくなり、しこりが残ることがあります。

原因として、クラミジアや淋菌が増加しており性感染症として注意が必要です。

精巣捻転

精巣が陰嚢の中で回転することで、精巣につながっている血管(精索)がねじれてしまう状態です。血管がねじれることで精巣に血液が届かなくなってしまい、痛みを伴って陰嚢が腫れてきます。精巣捻転は発症して数時間以内に治療しないと、壊死してしまう可能性があります。

思春期頃に多くみられます。詳しくは「男の子がお腹付近の痛みを急に訴えた…そんなとき注意したい精巣捻転とは 」をご覧ください。

まとめ

睾丸や陰嚢はデリケートな部分なので、受診をためらってしまいがちですが、腫瘍(がん)などの重大な病気の恐れもあるため、腫れに気づいた場合は放置せず速やかに泌尿器科を受診しましょう。