咳が止まらなくてつらい…でも病院にかかる暇がないし、市販薬を飲んでみようかな?と思う方は少なくないのではないのでしょうか。いざ市販薬を探そうと思っても、種類が多くて何を飲めばいいの?と思ってしまいますよね。
今回は、様々な咳止め薬を選ぶ際に疑問に思いやすい事柄について解説します。
小児にも使える薬はあるの?
市販の咳止め薬では、生後3ヶ月から服用できるものが販売されています。3ヶ月以上では3種類しか服用できませんが、8歳になるとほとんどの咳止めを服用することができるようになります。また、トローチ剤は、5歳・6歳以上になると服用できるものが多いです。
なお、大人しか使えない薬と子供も使える薬とでは、量だけでなく、成分自体が異なります。子供には使用できない成分が含まれているものもあるので、対象年齢外の薬を自己判断で服用させることは絶対にしないでください。
3ヶ月以上 |
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カイゲンせき止め液小児用 |
1歳以上 |
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5歳以上 |
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6歳以上 |
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8歳以上 |
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11歳以上 |
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15歳以上 |
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※コンタックせき止めSTのみ15歳以上から服用できるようになります。
1日2回で良い薬はありますか?
咳止め薬の多くは、1日3回の服用が必要です。今回紹介しているものの中では、コンタックせき止めSTのみが1日2回タイプの服用で良いものです。
喉の痛みや炎症を和らげることはできる?
トラネキサム酸という成分が、喉の痛みや炎症に対して効果を持ちます。ベンザブロックせき止め液、ベンザブロックせき止め錠などに配合されているので、喉の痛みが強い方はこれらの製品を選ぶと良いでしょう。
咳止め薬を飲むと眠くなってしまう?
一般用医薬品に使われる咳止め成分の多くに、眠気の副作用報告があります。そのため、自動車の運転や機械の運転に従事しないことが基本条件です。
さらに、抗ヒスタミン剤が入るとさらに眠気がでる可能性があることを覚えておくといいでしょう。ベンザブロックせき止め液・錠・トローチ、コンタックせき止めSTなどには抗ヒスタミン剤が含まれていません。
眠気が心配なので、何か他の薬はありませんか?
上記のように、市販の咳止め薬を服用した場合、副作用として眠気がみられるものが少なくありません。どうしても眠気が心配な方は、下記のような方法を考えてください。
- (痰を伴う咳の場合)痰だけの薬にする
- 漢方製剤を選ぶ
- 病院で相談する
咳に用いる漢方製剤としては、麦門冬湯(空咳・咳・気管支炎など)や五虎湯(顔を赤くして咳き込む症状・気管支喘息)などがあります。これらは眠気を誘発しないため、漢方を試してみるのも一つの方法です。
また、医師が処方する薬の中には、比較的眠気の少ないものもあります。薬剤の添付文書(説明書)に「自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること」と明記されていない薬もあるので、薬局や病院で十分に相談してください
まとめ
咳止め薬は、子供から大人まで幅広く使うことができる薬が少なくありません。また、トローチのように、特にお子さんが使用しやすいタイプの薬もあります。市販薬をうまく用いて、つらい症状を和らげてくださいね。
ただし、咳が続く場合には、感染症などが原因となっている場合もあります。この場合、市販薬では根本的な原因を解決することができないので、かかりつけの医師に相談するようにしてください。
2017/10/18更新