ピロリ菌ストレス暴飲暴食が原因で起こる胃炎は、胃の粘膜が炎症した状態にあり、進行すると胃潰瘍十二指腸潰瘍を引き起こすこともあるので注意が必要です。胃痛があるときは、何も食べたくないと感じるかもしれませんが、栄養が不足していると回復も遅れてしまいます。胃炎のときは、なるべく胃に負担をかけない食品をとり入れながら、症状の改善を促しましょう。胃炎のときでも食べられる、お腹に優しい食べ物を紹介していきます。

目次

主食

おかゆ-写真
主食となる炭水化物は、体を動かすエネルギーの元になります。不足すると力が出ない、疲れやすいなどの症状が見られてしまうため、毎食必ず摂るようにしましょう。

お粥

水分を加えて柔らかくしたお粥は、ご飯よりも消化が良くなります。たんぱく質源となる卵やささみなどを加えて雑炊にしても良いでしょう。

うどん

うどんは製造過程で油を使用しないのでラーメンやそうめんに比べて消化が良いといわれています。また、小麦粉に含まれるグルテンには消化酵素をとり入れやすく、消化を促進させる働きがあります。

炭水化物は他の栄養素に比べると消化が早く、エネルギーになりやすいものですが、よく噛んだり煮込んだりすることで、より消化されやすくなります。柔らかい料理でもそのまま飲み込まず、しっかりと噛んでから時間をかけて食べるようにしましょう

たんぱく質

傷んだ胃粘膜の修復を促すためにも良質のたんぱく質の摂取が必要です。肉・魚・大豆製品・卵・乳製品などからバランスよくたんぱく質を摂取しましょう。

卵はたんぱく質を合成しているアミノ酸のバランスが非常に優れている食品で、ビタミンやミネラル類も幅広く含まれています。茶碗蒸しや卵豆腐などの油を使わない料理はもちろん、色々な料理に活用できるので、お粥やうどんの具材としてもおすすめです。加熱した卵の中でも、半熟卵は一番消化が早く胃炎の時には最適です。生卵食中毒などの心配もあるので避けるようにしましょう。

ささみ

肉類は良質のたんぱく質ともいえますが、脂質を多く含んでいるものは、消化に時間がかかってしまいます。肉類の中でも、鶏のささみ肉は脂質の含有量が断トツで少なく、同じ量の鶏モモ肉の1/4となっています。

白身魚

健康に良いイメージのある魚も、種類によっては脂質が多く含まれるものもあるので要注意です。たらやカレイなどの白身魚は低脂質・高たんぱくの食材で、消化も良く胃炎の時にはおすすめです。反対に青魚は脂質が多いので控えるようにしましょう。

 

たんぱく質は胃の粘膜の修復にはもちろん、筋肉や血液など体のあらゆる部分を構成するための材料となる大事な栄養素です。体重1kgあたり1.0g(50kgの人であれば50g)を目指して食事にとり入れましょう。

野菜類

かぼちゃ じゃが芋

かぼちゃやじゃが芋は糖質を多く含んでいるので、消化にかかる時間も短く消化されやすい野菜です。

ほうれん草 白菜

ほうれん草や白菜は野菜の中でも食物繊維の量が少なく、消化吸収がスムーズに進みます。

食物繊維の多い野菜は胃腸に負担をかけるため、胃炎の時はなるべく避ける必要があります。しかし、野菜はビタミンやミネラルなど、体の機能を整えるためには欠かせない食品です。繊維が少なめの野菜を選び、煮びたしや煮物などの柔らかい調理法で食べることを心掛けましょう。

まとめ

以上、胃炎の時にでも食べられるお腹に優しい食品9つを紹介したので是非参考にしてみてください。また、胃酸の分泌を促す香辛料や味付けの濃い料理は控え、ゆっくりよく噛んで食事をすることも大事なポイントです。胃炎の時は、よく煮る・細かく刻む・味付けは薄くを心掛け、なるべく胃に負担をかけない食事ができるように工夫をしましょう。