国民病ともいわれている「花粉症」ですが、初めて症状が出たとき、最初は花粉症だと気付かない人が多いものです。その原因が、花粉症の症状にあります。花粉症の症状は風邪をひいた時の症状とよく似ているため、症状が出ても風邪だと思い込み、後になって「実は花粉症だった」と気付く人が多いのです。ここでは、花粉症と風邪の違いを見分ける7つの初期症状のチェックポイントをご紹介します。

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花粉症と風邪のよく似た初期症状

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くしゃみ・鼻水・鼻づまりは花粉症の典型的な症状で、花粉症の三徴ともいわれています。しかし、この3つの症状は風邪を引いたときにも起こりますよね。これらの共通する症状が、花粉症と風邪を紛らわしくさせてしまっているのです。

花粉症と風邪では治療方法も薬も違います。そのため、まずは自分の症状が花粉症なのか風邪なのかどちらなのかを知ることから必要です。

花粉症と風邪を見分ける7つのチェックポイント

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花粉症と風邪は確かに症状が似ていますが、全てが全て同じ症状だという訳ではありません。それぞれの原因を含め花粉症と風邪を見分ける7つのチェックポイントをまとめると以下のようになります。

花粉症 風邪
原因 植物の花粉
スギ・ヒノキ・カモガヤなど
ライノウイルス
アデノウイルス
RSウイルス
コロナウイルス など
発熱 なし
あっても微熱程度
あり
鼻水 サラサラした水っぽい鼻水 サラサラした鼻水から
粘性のある鼻水に変化
くしゃみ 連続して何度も出ることが多い 出ることはあるがそんなにひどくはない
鼻づまり 症状がひどく
両方の鼻が詰まることも
両方同時に詰まることはまずない
目のかゆみ あり なし
症状継続期間 花粉が飛んでいる間継続
数ヶ月に及ぶこともある
長くても1週間程度
天気との関係 晴れや風の強い日に
症状がひどくなる
天気に関係なく症状がある

受診は耳鼻科?内科?

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上記の症状に関する7つのチェックポイントで、ある程度は花粉症なのか風邪なのか見分けがつくと思います。しかし発熱や症状の継続は経過を見てみないと分からない部分なので症状があってもしばらくは様子を見るようにしましょう。しかし症状がひどく日常生活に支障が出てくるようであれば様子を見ずに医療機関を受診した方がよいでしょう。

疑わしい症状があったときには、耳鼻咽喉科内科の受診をお勧めしています。耳鼻咽喉科はその名の通り耳や鼻・咽喉のスペシャリストで、また内科はアレルギー科などがあるようにアレルギー性鼻炎だけではなく、気管支ぜんそくなどアレルギーに関する全般の治療を行っています。

しかし、ネブライザーや鼻の処置などは内科では行っていない場合もあります。治療・処置までを望むのであれば、花粉症の受診はやはり専門的な設備を持つ耳鼻咽喉科の方がよいかもしれません。内科を受診する場合には、そのクリニック・病院でアレルギー科などの取り扱いがあるかどうか確認するようにしましょう。

まとめ

花粉症と風邪はよく似た症状が現れますが、くしゃみや鼻水など一つ一つの症状をみると症状の特徴がそれぞれ異なるのです。それぞれの違いを知っておくことで症状に適した対処ができ、症状の悪化を防ぐことができるのです。