花粉症は大人だけでなく、子供にも増えています。目や鼻のつらい症状は睡眠不足や集中力の低下を招きますので、子供の成長にも良くありません。今回は、そんな花粉症の症状を和らげる方法をご紹介します。子供の花粉症の症状については、「子供も花粉症になるの?その症状は大人とどう違う?」をご参照ください。

目次

花粉症と風邪の症状は似ている?

子供の花粉症の症状としてよく見られるのは、以下のような症状です。子供は症状を具体的に伝えることができないので、周りの大人が気付いてあげてください。

上記のような症状があり、高熱やリンパの腫れがない場合は花粉症が疑われます。ただし、花粉症でも微熱は出ることがあります。

診断では、まずは「いつごろから症状が出始めたか」「どんなときに症状が現れるか」など問診をして原因を推測します。問診でははっきりしない場合は血液検査パッチテストを行います。

子供の花粉症で使われる一般的な薬は?

子供の泣き顔

1.抗ヒスタミン薬

くしゃみ鼻水に効く内服薬です。目のかゆみがある場合は、抗ヒスタミンの点眼薬を使用します。

  • 医療用医薬品:アレロック、クラリチン、アレジオン、ザイザル
  • 市販薬医薬品:こどもパブロン鼻炎液S、エスタックこども用鼻炎シロップ

※点眼薬を怖がる子供には、目をつぶらせ、目頭に1滴ずつ点眼薬を落としてあげてください。その後にまばたきをさせれば、薬が目の中に入ります。泣いている最中に点眼すると、せっかく差した薬が流れ落ちてしまうので、泣き止むまで待ってあげてくださいね。

2.点鼻用ステロイド薬

くしゃみ、鼻水、鼻づまりいずれにも効果が高い薬です。鼻粘膜に直接作用するため、全身性の副作用や眠気が少ないのが特徴です。ただし、噴霧を嫌がるお子さんも少なくないので注意が必要となります。

  • 医療用医薬品:フルナーゼ、アミラスト、ナゾネックス
  • 市販薬医薬品:アルペンこども点鼻薬など

 

3.ロイコトリエン受容体拮抗剤

特に鼻づまりに効く薬です。喘息治療にも使われます。

  • 医療用医薬品:オノン、シングレア、キプレス

子供にとって飲みやすい、使いやすい薬を選んで継続することが大切です。点眼薬や点鼻薬などの使用を嫌がるお子さんには、薬の必要性や効果などを落ち着いて説明してあげてください。

花粉の侵入を防止するには?

花粉症の症状を和らげるためには、花粉の体内への侵入をできるだけ減らすことが大切です。以下のような方法を試してみてください。

  • 眼鏡・マスクをつける
  • 家に帰ったらうがいをし、顔を洗う
  • 空気清浄機を使う
  • 洗濯物を部屋干しにする

鼻づまりがひどいときは鼻の付け根を温めたり、目がかゆいときは冷たいタオルを当てたりすると症状が緩和されるようです。

まとめ

最近は子供の花粉症が増えています。風邪と花粉症の見極めは難しいですが、周りの大人がよく観察し早めに対処してあげることが大切です。

花粉症を放っておくと集中力が低下し、学校生活などにも影響を及ぼします。早めの対処で症状をコントロールし、できるだけ快適に過ごせるよう周りの大人が気をつけてあげましょう。