「ロキソニン」という薬を聞いたことはありますか?痛み止め・解熱の薬で、少し前までは医療用として処方箋がないともらうことができませんでした。それが数年前より市販でも販売できるようになり、より知名度が上がりました。
特に女性は生理痛などでよくお世話になっている人が多いのではないでしょう。良く効くため、常備薬として置く人も多いでしょう。
そこで今回はこの「ロキソニン」について詳しく見ていきたいと思います。
「ロキソニン」ってどんな薬?
ロキソニンは商品名であり、成分名(一般名)はロキソプロフェンナトリウム水和物といいます。
この成分は先ほども述べた通り、医療用医薬品として医師の処方がないと購入することができませんでしたが、2011年に市販で購入することができるようになりました。
このように、医療用から市販で販売することができるようになった薬のことを「スイッチOTC医薬品」と呼びます。
すぐれた解熱・鎮痛効果を持ち合わせており、第一類医薬品に分類されているため、薬剤師がいるところでしか購入することができません。
薬剤師がいない時間帯に購入することもできません。
市販薬と処方薬の違い
ロキソニンは医療用医薬品の商品名であり、市販薬としてはロキソニンSやバファリンEX、エキセドリンLOXなどいろいろなメーカーから販売されています。
これらの市販薬は、処方薬とどのように異なるのでしょうか?
「ロキソニンS」は、用法以外は医療用とおなじ!
市販薬の種類によっても変わってきますが、一番有名な「ロキソニンS」においては、医療用医薬品と異なるのはその用法のみです。1錠における成分量、添加物、錠剤の大きさ、剤形などは医療用のものと同じです。
市販の「ロキソニンS」は頓服用で短期使用を目的としていますが、医療用としては頓服だけではなく定期的に服用する場合もあり、用法用量が異なっています。
しかし成分量は同じであるため、効き目は変わりありません。
それでは、具体的に見ていきましょう。
市販薬(ロキソニンS)の用法用量効能効果
効能効果
頭痛・生理痛・歯痛・抜歯後の痛み、喉の痛み、腰痛、関節痛、神経痛、肩こり、筋肉痛などの鎮痛や発熱時などの解熱
用法用量
頓服としての使用のみ
症状が現れたときに、1回1錠、1日2回まで(再度症状があらわれた場合は3回目を服用可能)。
続けて服用する場合は4時間以上開けてください。
医療用医薬品(ロキソニン)の用法用量効能効果
上記のロキソニンSの使用方法に加えて、以下のような場合も使用できます。
効能効果
関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、歯痛などの消炎・鎮痛
手術後や外傷後などの鎮痛消炎
用法用量
1回1錠1日3回、頓服の場合は1回1~2錠を服用可能。
処方薬は「単一成分」、市販薬は「複数成分」
もう一つ、処方薬と市販薬には大きな違いがあります。それは、含まれる成分の種類です。
処方薬の場合、ロキソニンが含む有効成分はロキソプロフェンナトリウム水和物だけであり、鎮痛・消炎の効果以外は発揮しません。
しかし市販薬の場合はほかの成分が配合されている場合があります。例えばロキソニンSプラスには、鎮痛成分に加えて胃を守る成分も配合されているというわけです。
どのような成分が含まれているかは薬によっても異なるため、添付文書を確認したり、薬剤師に相談したりすると良いでしょう。
ロキソニンの副作用
ロキソニンなどの解熱鎮痛剤の副作用として一番現れやすいのは、胃腸障害です。
ロキソニンにもそのような副作用は出やすく、なるべく空腹時を避けて服用するなどの対策が必要です。
医師に処方してもらう場合などは、一緒に胃薬も出してもらうとよいでしょう。
そのほかにも以下のような副作用がありますので、症状が出た場合は服用を中止して医師・薬剤師に相談してください。
まとめ
ロキソニンが市販で購入できるようになって、助かっている人も多いのではないでしょうか。
しかし診断を必要としない市販薬を使用するときは注意が必要です。
なぜ薬剤師がいないところで購入することができないのかをよく考え、購入する際にはしっかりと説明を受けてください。
別の薬を飲んでいたり、貧血であったりと服用してはいけない場合があるかもしれません。その時の状況・体調をしっかりと説明して服用可能か確認するようにしましょう。