なんだかフラフラする…。意外と知らない貧血の種類と様々な症状

「自分が貧血だ」と自覚している女性は少なくないと思います。実は、日本人の成人女性のうちの約17%が貧血だというデータがあります(日本鉄バイオサイエンス学会より)。しかし、一口に「貧血」といってもいくつかの種類があり、様々な症状が出ます。今回は、主な貧血の種類とその症状について解説します。

すべての貧血に共通する「一般症状」とは?

細かい貧血の種類を解説する前に、まずはすべての貧血に共通して起こる一般症状からご紹介します。

一般的に、貧血を起こすと次のような症状が表れます。

貧血になると、血液を少しでも体中に送ろうとして心臓や肺に負担がかかるので、健康な状態よりも疲れやすくなります。通常なら何でもないような運動でも動悸・息切れを起こすことがあるのはそのためです。

また、貧血が進行すると、皮膚や粘膜の赤みがなくなり、少し黄色がかってきます。

 

ちなみに、ずっと立ちっぱなしでいたら倒れてしまった!という症状は脳貧血といいます。「貧血」という名前はついていますが、これは一時的なものであって、貧血とは根本的に違う症状です。ですから、「立ちくらみで倒れたことがないから私は貧血ではない」と判断せず、他の症状が多く見られるようであれば貧血の疑いを持つべきでしょう。

貧血の種類とその症状

貧血の種類とその症状

鉄欠乏性貧血

最もよく見られるのが鉄欠乏性貧血です。この貧血は適切な治療を行うことで完治するため、それほど心配はいりません。

鉄欠乏性貧血では、上記の一般症状が徐々に表れてきます。その他、口の中の粘膜やあかんべえをしたときの下まぶたが白っぽくなるなどの症状が見られます。また、ひどい貧血が続くと爪がスプーン状に反り返ったり、もろくなったりします(さじ状爪といいます)。

鉄欠乏性貧血の原因としては、以下の2つが考えられます。

鉄分不足

赤身の肉が嫌いなど食生活による場合や、妊娠などで鉄の利用が増えるときに体内で鉄分が不足することがあります。日頃から栄養バランスのとれた食事をとることが予防につながります。

出血

閉経前の女性の場合、生理による出血が貧血の原因となることがあります。男性や閉経後の女性では、消化管出血が疑われます。

再生不良性貧血

血液をつくる骨髄が脂肪に置き換わり、赤血球も白血球も血小板も作らなくなってしまう病気です。一般症状に加えて、皮膚や歯茎から出血しやすくなったりあざができやすい注射などの後の出血がなかなか止まらなくなるという症状が見られます。血尿や血便が出ることもあります。

また、悪化すると発熱や喉の痛みなど風邪に似た症状も表れます。発熱した場合、入院しての治療が必要です。骨髄移植や輸血などを行います。

溶血性貧血

何らかの原因で赤血球が壊れやすくなることで起こります。

一般症状のほか、黄疸脾臓の腫れといった症状が起こります。この黄疸は、破壊された赤血球の色素の沈着によって起こるもので、肝臓とは関係ないものです。その他、尿の色が濃くなることがあります。脾臓を切除したり、ステロイド剤や免疫抑制薬によって治療することができます。

悪性貧血

ビタミンB12の欠乏によって起こります。中高年に多く、一般症状のほか、舌の荒れ白髪の増加手足がしびれる精神症状などの症状が生じます。ビタミン12を服用することで改善します。

二次性貧血(続発性貧血)

感染症、がん、腎臓病、肝臓病など他の病気の二次症状として起こります。一般的な貧血の症状が見られます。

貧血症状が続く場合はこれらの病気が隠れているおそれがあるため、検査を受ける必要があります。

心配な症状があったら医師に相談しよう

貧血の症状が続くなど、心配なことがあれば一度医師に相談してみることをおすすめします。内科・循環器内科を受診するか、女性の場合は産婦人科に相談するのが良いでしょう。もし他の疾患が隠れている場合は、その専門医を紹介されます。

貧血は、治療を行うことで改善します。「たかが貧血だから」「いつものことだから」と思わず、不安なことは医師に相談しましょう。