湿疹(皮膚炎)にも種類があります!代表的なもの5つを解説

季節の変り目になると気になるのが湿疹(皮膚炎)。特に汗をかく時期に皮膚がかゆくてたまらない、かき続けているとブツブツができてきた…。かゆみやブツブツで悩んでいる方の多くは皮膚科を受診すると思いますが、実は湿疹にも種類があることをご存知でしょうか?今回は湿疹の代表的なものを5つご紹介します。

湿疹とはどんな症状のこと?

湿疹とは皮膚に炎症が起きる疾患です。水ぶくれ、かゆみ、発赤腫れが生じてじくじくしたり、かさぶたができたり、皮膚がかさついて鱗のようになるなどの症状がおこります。

湿疹の原因としては、特定の物質やある種類の薬剤に触れたとき、血流のうっ滞、ひっかき傷など原因がはっきり分かっているものも分からないものもあります。乾燥やかゆみによって皮膚をこすったりひっかき続けていると、その部分の皮膚が厚く硬くなってしまうこともあります。

湿疹の種類とは?

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湿疹には全身のどこにでもできるものと身体の特定の場所にしかできないものがあります。湿疹には種類がありますが、共通して炎症を起こす物質やアレルゲンなどに対する皮膚の反応であることがいえます。

アトピー性皮膚炎

かゆみを伴う湿疹を慢性的に繰り返す皮膚病です。花粉症や喘息といったアレルギーを持つ人に多く起こる傾向があります。

アトピー性皮膚炎の特徴は、強いかゆみのある発疹です。発疹が現れる部分は年齢によって異なり、乳児期では顔や頭などに赤いじゅくじゅくした発疹ができ、小児期からは首、肘・膝関節の内側に乾燥した湿疹が現れやすくなります。思春期以降は小児期にみられる部位のほかに顔や胸などの上半身に多い傾向がありますが、全身に湿疹が拡がるなど個人によって様々です。

詳細は「アトピー性皮膚炎の基礎知識!悪化させる5つの原因とメカニズム」をご覧ください。

接触性皮膚炎(かぶれ)

「かぶれ」という名称の方がなじみがあるかもしれません。

接触性皮膚炎には、一次的刺激性とアレルギー性の2種類あります。一次性刺激皮膚炎は、ある特定の物質に触れると誰もが肌の刺激を感じる皮膚炎です。例えば酸などの化学物質やうるし、昆虫の毒などがあります。アレルギー性皮膚炎は、人によって刺激を感じる原因物質が異なり、化粧品やピアスなどの金属に反応を起こすことがあります。

接触性皮膚炎では、原因物質に触れた部分にだけ症状が現れて、皮膚の赤み、ぶつぶつ、水ぶくれ、かゆみなどが起こります。

詳細は「かぶれ(接触皮膚炎)の原因とメカニズム」をご覧ください。

手湿疹(主婦湿疹)

家事の後に手にぶつぶつが現れるのが「手湿疹(主婦湿疹)」と呼ばれるものです。洗い物や炊事などの水仕事の多い主婦や、飲食店や美容室など水を日常的に使う仕事の人に現れる病気です。

石けんや温水などが肌の表面の皮脂まで奪うために皮膚が乾燥してしまい、肌のバリア機能が弱まり、洗剤や石鹸などの外部からの刺激に敏感になり手が荒れます。症状が多く現れる部分は、利き手の親指、人差し指、中指などの指先です。その後、徐々に利き手でない手や手のひら全体に広がります。手以外に症状が現れないことが特徴的です。

詳細は「手がかゆくて仕方ない。これって手湿疹?」をご覧ください。

脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)

顔(眉まわりや鼻ワキ)や頭、耳、胸・背中の真ん中、ワキなど皮脂の多い部位にできやすい湿疹です。赤みや痒み、カサカサとした角質が厚くつくこともあります。

皮膚に普段より住んでいる癜風菌(でんぷうきん)というカビが異常に増えることが関与していることがわかっていますが、ストレスや食事の偏り睡眠不足など生活面での要因が発症や悪化に関与しているといわれます。一度治っても悪化原因があると繰り返しできる湿疹です。

汗疱状湿疹(かんぽうじょうしっしん)

汗をよくかく人、温暖な時期に多く起こるのが汗疱(かんぽう)です。明らかな誘因がないのに手のひらや足の裏、指に小さな水ぶくれが出たり消えたりする疾患です。多少のかゆみを伴うもの、赤くなるものと程度はさまざまで、皮膚の症状がひどく湿疹化したものを「汗疱状湿疹(異汗性湿疹)」呼びます。

水ぶくれを繰り返しているうちに、皮膚が硬くなったり爪の形が変わることもあります。水ぶくれをほとんど作らず、白い輪のような皮めくれができ、水虫に間違われやすいですが異なる病気で、人にうつることもありません。

詳細は「手足の水ぶくれ、水虫じゃなくて汗疱(異汗性湿疹)かも!」をご覧ください。

汗疹性湿疹(かんしんせいしっしん:あせも)

あせものことを医学的には汗疹(かんしん)といいます。汗はエクリン汗腺という部分で作られて汗管を通って皮膚の表面に出てきます。暑い日が続くと発汗量が多くなりますが、汗管がつまっていたり大量に汗をかいて蒸発しにくい環境だったりすると、汗管内に汗がとどまってしまいます。

汗管内の汗が周りの組織に漏れ出して水泡を作ったり、皮膚炎を起こしたりするものがあせもです。あせも自体は明確には湿疹とは違うのですが、あせもを掻いてしまうことで湿疹化したものを汗疹性湿疹と呼びます。

詳細は「かゆ~いあせも。原因とメカニズムは?」をご覧ください。

まとめ

湿疹とは皮膚に炎症が起きる病気です。かゆみ、ぶつぶつ、発赤など様々な症状が現れます。湿疹にも症状や原因によって種類があり、主にアトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、手湿疹、脂漏性皮膚炎、汗疱状湿疹、汗疹性湿疹などがあります。湿疹が現れたら悪化する前に皮膚科やアレルギー科を受診しましょう。