Hib(ヒブ)感染症という病名は、小さな子供がいる人ならば聞いたことはがあるのではないでしょうか。予防接種などではお馴染みの名前ですよね。しかし、その症状については詳しく知らないという人も少なくありません。本記事では、Hib感染症について詳しくみていきましょう。
Hib感染症って何?
ヘモウィルスインフルエンザ菌b型という細菌に感染することによっておこる病気のことで、その頭文字をとってHib(ヒブ)と呼ばれています。
ほとんどが5歳未満で発生しますが、その中でも特に4か月~18か月の乳幼児に多く見られます。この菌にかかると、発熱後に急激な経過をたどり髄膜炎・喉頭蓋炎などをおこし、命に関わったり重篤な後遺症を残してしまうこともあります。細菌性髄膜炎では、半分以上がこのHibが原因菌となっています(厚生労働省より)。
この感染症を予防するにはワクチン接種が重要です。2008年に日本でHibワクチンが導入されましたが、当時は全員が受けるべきものではなく、任意接種でした。その後ワクチンの有効性なども知られ2013年に定期接種となり、現在では生後2か月での予防接種が推奨されています。
Hibとインフルエンザ

Hibの正式名称は前述の通り、「インフルエンザ菌b型」です。そのため、毎年猛威を振るうインフルエンザと同じものだと思っている人も多いかもしれません。しかし、Hibは細菌なのに対してインフルエンザはウイルスであり、全くの別物になります。
昔、まだウイルスの検査ができなかった時代にインフルエンザの患者から多く発見されたのがHibでした。そのためインフルエンザの原因菌と考えられて、インフルエンザ菌b型と名付けられたのです。しかしその後の研究でHibはインフルエンザの原因菌ではないことが判明し、この二つが全くの別物だということがわかりました。
Hib感染症の症状
Hibに感染した場合は次のような症状があらわれます。
- 発熱
- 嘔吐
- 頭痛
- 不機嫌
- けいれん
- 意識障害
発熱はほとんどの人に見られます。また頭痛や嘔吐などは普通の風邪でもよくみられる症状であるため、初期段階で風邪かHib感染症かを判断するのはとても困難です。
細菌性髄膜炎を起こした場合、急にぐったりと状態が悪くなったり、けいれんや意識障害などの症状があらわれてきたりします。風邪と症状が似ていることから早期発見が難しいということがHib感染症の怖い所でもあるといえるでしょう。
怖い病気を引き起こすことも
Hibは、様々な病気の原因菌となります。なかでも代表的なものが細菌性髄膜炎です。
Hibが喉や鼻から体内に侵入し、髄膜に炎症を起こすことで細菌性髄膜炎になります。ウイルスが原因で起こるウイルス性髄膜炎よりも予後が悪く、Hibが原因の髄膜炎の死亡率は0.4%~4.6%といわれています。さらに、命は助かっても難聴やてんかん・知的障害や運動障害・発達障害・水頭症などの合併症がおこることもあります。
この他にもHibは、化膿性関節炎や喉頭蓋炎などを引き起こすことが知られています。
細菌やウイルスなどが原因となる感染症といわれるものはとてもたくさんありますが、その中でもHib感染症は、小さな子供がかかると命に関わる重大な感染症だといえるのです。
まとめ
Hib感染症は風邪と症状が似ているため、初期段階では診断がつきにくい病気です。そのため、残念ながら、重症になってから初めてHib感染症だと分かることも少なくありません。子供の命を守るためにも親が正しい知識を持ち、おかしいなと思ったら些細なことでも病院を受診することがとても大切なのです。