夏休みが終わり、そろそろ新学期が始まる方、仕事が始まる方が多いかと思います。
長期休みには昼夜逆転、不摂生な生活をしてしまうことも…そこから規則正しい生活リズムに戻すのは大変ですよね。
ここでは、不規則な生活が及ぼす悪影響と、生活リズムを整えるためにできることについて見ていきましょう。
体内時計と概日リズムとは?
人は、夜に眠りやすく、昼間には眠りにくいようにできています。
これは、地球の自転に合わせて体温、血圧、ホルモンの働きなどを変化させる概日リズムが存在するためです。
概日リズムは体内時計によってコントロールされていますが、夜更かしや不規則な生活を送ることでリズムが狂ってしまうことがあります。
不摂生による身体への悪影響
不摂生によって概日リズムが乱れてしまうと、身体に悪影響をもたらすことがわかっています。
中でも、概日リズム睡眠障害は、不摂生と深い関わりがあるとされています。
概日リズム睡眠障害とは
起きるべき時に起きられない、眠るべき時に眠れないことも睡眠障害の一つで、概日リズム睡眠障害と言います。
睡眠・覚醒のリズムが生活とかみ合っていないことで、眠気や頭痛、だるさ、食欲不振といった不調が現れます。
さらに、睡眠の質が悪いと、生活習慣病にかかるリスクが上がることがわかっています。
概日リズムを整えるために
概日リズムを整えるためには、生活習慣を見直す必要があります。
とはいえ、すぐに規則正しい生活を送るのは難しいと感じるかもしれません。
以下では体内時計のズレをリセットするためのポイントを紹介しますので、できることから始めてみましょう。
a.朝は光をとりいれる
もともと、人の体内時計の周期は約25時間です。
1日は24時間なので、毎日1時間のズレが生じることになりますが、そのズレは光によってリセットされています。
朝はカーテンを開け、光を浴びることで、目覚めを良くしましょう。
b.朝ごはんを食べる
食事は抜かないように、一日三食しっかり食べましょう。不規則な食事も、睡眠状態の悪化につながると言われています。
特に朝食は午前中のエネルギーとなり、寝ている間に下がった体温を上げる効果もあります。午前中を活動的に過ごすために、朝ごはんは欠かせません。
c.日中精力的に活動する
日中に活動し、適度に疲れることが良い睡眠につながります。特に夕方の軽い運動は、数時間後に体温が下がるので寝つきやすくなると言われています。
d.夕方以降のカフェイン、タバコは控える
コーヒー等に含まれるカフェインや、タバコに含まれるニコチンには覚醒作用があり、寝る前に飲むと寝つきが悪くなってしまいます。カフェインの持続時間は4~5時間とも言われているため、夕方以降は控えましょう。
e.寝酒をしない
アルコールは寝つきを良くしますが、一方で睡眠の質を下げることがわかっています。利尿作用もあり、夜中や早朝に目覚めてしまう原因になるので、寝酒はやめましょう。
f.寝る前にスマホをいじらない
朝は光を浴びるべきですが、寝る前には強い光を浴びないようにした方が眠りやすくなります。眠る前にスマートフォンやパソコンのモニター等は見ないようにしましょう。
最後に
人は本来、昼に起きて夜に眠る昼行性の動物です。不摂生を繰り返すと、朝起きられないだけでなく、睡眠障害や生活習慣病に繋がることもあります。生活リズムを整えて、日中を活動的に過ごしましょう。
また、長く続く睡眠時間の悩みは、睡眠外来がある病院で一度相談してみると良いかもしれません。