花粉症は、スギやヒノキ、イネなどの花粉が引き起こすアレルギー性鼻炎です。中でも、春の時期に多くの方が症状を抱えるのはスギ花粉によるスギ花粉症です。これまで発症したことがない方も、いつ発症するかはわかりません。特に、「花粉の飛散量多め」の年は注意が必要です。

この記事では、花粉症の治療法と症状への対処を中心に、参考になる記事を紹介していきます。

目次

花粉症の症状、病院での検査

花粉症の症状といえば、くしゃみ・鼻水・鼻づまりです。その他、アレルギー反応として目や喉にも症状があらわれることがあります。

花粉症とその他の病気

花粉症の症状(くしゃみ・鼻水・鼻づまり)は、風邪の症状とも類似しています。花粉症の場合、原因となる花粉が飛散している期間は症状が続くので、一週間以上症状が続く場合には花粉症の可能性も考え、病院を受診するようにしましょう。

耳鼻咽喉科って?病院での検査

花粉症を疑った場合にはまず医療機関を受診し、症状の原因を特定します。花粉症は、耳鼻咽喉科・アレルギー科が専門ですが、風邪やその他の病気が疑われる場合には内科でも診察してもらえます。

「くしゃみ・鼻水・鼻づまり」病院での治療・セルフケア

花粉症の症状は主に、くしゃみ・鼻水・鼻づまりの3つです。この3つの症状をでるだけ軽快させ、その状態を安定させることが治療目標となります。

病院での治療

病院では、生活指導と同時に症状を抑える薬を処方してくれます。薬はくしゃみ・鼻水・鼻づまりのどの症状が強く出ているか、どの程度出ているのかという患者さんの状態にあわせて処方されます。薬が処方された後は、副作用などの様子も見ながら、患者さんの体質にあった薬と量を見極めていきます。

自宅でのセルフケア

花粉症は、生活の中で抗原(アレルギーの原因物質)である花粉との接触をできるだけ避ける工夫も大切です。少し面倒なこともありますが、グッズなどを上手く活用しながら対策しましょう。

薬局で購入できる薬

症状がある場合にはまずは病院で診断してもらいたいところですが、なかなか病院に行けない方もいるでしょう。症状が軽い場合には、市販薬を試してみてもよいかもしれません。購入する場合は、薬局の薬剤師の方に相談しましょう。

薬と副作用・服用するときの注意点

花粉症の治療でよく使われる抗ヒスタミン薬、眠気や口渇(口がかわく)などの副作用があります。ステロイド薬は点鼻薬・点眼薬などに使用されますが、量や期間を守って使うことで正しい効果を得ることができます。いずれも効果・副作用をしっかりと把握し、医師の指示に従って服用しなければなりません。

また、妊娠中の方やお子さんの場合、薬の服用には特に注意を払う必要があります。

症状別!こんな疾患にも注意したい

くしゃみ・鼻水・鼻づまりは、アレルギーの3主徴ともいわれていますが、目のかゆみや肌荒れなどアレルギーによって引き起こされる症状が他にもあります。

また、症状は似ている別の疾患、悪化することで心配しなければならない疾患について紹介したいと思います。

目のかゆみ、充血(アレルギー性結膜炎)

花粉が刺激となり起こる結膜炎です。かゆみの他、充血、異物感、涙が出る(流涙)、目ヤニなどの症状がみられます。

白目が腫れている(結膜浮腫)

白目の部分(結膜)が腫れる症状で、アレルギー症状のひとつです。アレルギー性結膜炎をはじめ、かゆみを感じたときに目をこすりすぎてしまったりすると起こります。

喉の痛み(口腔アレルギーなど)

風邪やインフルエンザなどの感染症の症状でもありますが、口腔アレルギーなどのアレルギー症状として起こることもあります。口腔アレルギーの方は、花粉症を合併することもあるようです。

喉の痛み・違和感、咳(後鼻漏)

鼻水が喉の方に流れてしまうことで、喉の違和感や炎症、咳などの症状を引き起こすことがあり、後鼻漏と呼ばれています。

どろっとした鼻水、鼻づまり(蓄膿症・副鼻腔炎)

風邪などが長引いたことで起こります。花粉症のさらっとした鼻水とは異なり、どろっとした鼻水が出たり、鼻づまり、嗅覚異常、頭痛などの症状が起こります。

皮膚のかぶれ、荒れ、かゆみ(接触皮膚炎)

皮膚への刺激をきっかけに、皮膚がチクチクしたり湿疹が出たりする接触皮膚炎(かぶれ)は、花粉との接触でもおきることがあります。

アトピー性皮膚炎の悪化

アトピー性皮膚炎を患っている方は、花粉が飛散する時期に症状が悪化することがあるので、注意しましょう。